「ら抜き言葉」使う人がついに多数派に 「おk」「うp」も文化庁が調査してみると...

本来は誤った用法とされていたが、1995年度から始めた調査開始以来、初めて「ら抜き言葉」が上回る結果になった。
Japanese literature
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anants via Getty Images

文化庁は9月21日、2015年度の国語に関する世論調査の結果を発表した。その結果、「ら抜き言葉」のうち「見れる」「出れる」という表現を「普段使う」と回答した人の割合が「見られる」「出られる」より多数派になったことがわかった。本来は誤った使い方とされていた言葉が、1995年度から始めた調査開始以来、初めて本来の言葉を上回る結果になった。

調査では「見れた」(48.4%)が「見られた」(44.6%)より多く、また、「出れる?」(45.1%)が「出られる?」(44.3%)を上回った。一方、文化庁は他にも複数のら抜き言葉の浸透の度合いを調査している。「食べられる」「来られる」「考えられる」に関しては「ら抜き」を使う人の方が少なかった。

■ネット用語

文化庁は「誤入力から発生したとされる表現」として、ネット用語として定着した「OK」を「おけ」や「おk」、「UP」を「うp」などとする表現についても調査している。その結果、「見たことがある」との回答は合計で41.4%、「使ったことがある」は9.7%となった。

■「御苦労様」「お疲れ様」問題

一方、「御苦労様」「お疲れ様」のどちらを使用するかについても調査が行われ、目上の人、目下の人どちらに対しても、10年前との比較で「お疲れ様(でした)」を使用する人の割合が増加していることがわかった。

「一緒に働いた人が、自分より職階が上の人の場合」に「お疲れさまでした」を使用する人の割合は76.0%、「ご苦労様でした」は8.8%となった。10年前の2005年度の調査では、「お疲れさまでした」が69.2% 「ご苦労様でした」が15.1%だった。

「職階が下の人の場合」は「お疲れさまでした」が61.4%、「ご苦労様でした」が28.4%。2005年度は 「お疲れさまでした」が53.4% 「ご苦労様でした」が36.1%だった。

調査は全国16歳以上の男女3589人を対象に2016年2月〜3月、実施された。

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