世界中の女性が人権を獲得するために活動している、女優で国連の親善大使のエマ・ワトソン。
今回彼女は、社会活動のためのプラットフォーム「グローバル・シティズン」が制作した「ハードル」という男女平等を訴えるショート・フィルムで、ナレーションを務めた。
これまで、男女平等の面で社会は大きな進歩を遂げてきた。しかしまだまだ、平等な世界とはいえない。
フィルムに映るのは、1964年の東京オリンピックの陸上女子100mハードルだ。「まだ残る障害に立ち向かおう」という強いメッセージがワトソンの声で語られる。
「女性や女の子たちは、いつもハードルに直面してきました。しかし、それは決して彼らを止めることはありませんでした」
「女性たちは自分を犠牲にし、闘い、運動をし、成功し、打ちのめされ、そしてまた成功してきたのです」
「正義と権利を求めるレースで、数えきれないほどの障害を飛び越えてきました。かつて、女性には参政権がありませんでした。教育も受けられませんでした。賃金も平等に払われず、政治的な指導者もいませんでした」
「最初のオリンピックに、女性は参加できませんでした。そしてそれから…」
その後、走り始めたハードルの選手たちの映像と共に、女性たちが遂げてきた大きな進歩が画面に表示される。
・1893年 ニュージーランドで女性に投票権が認められる。192カ国が続く。
・1963年 アメリカで最初の同一賃金法が可決される。60カ国が続く。
・現在97カ国の大学で、女性の生徒数が男性を上回る。
・ルワンダでは、国会議員の50%以上が女性。
・21カ国で、国の指導者が女性。
しかし、とワトソンのナレーションが私たちに告げる。「大きくて高いハードルがまだたくさん残っています」
今でも、毎年1500万人の子供たちが児童結婚させられている。6200万人の女の子たちが学校に行くことができない。そして、3人に1人の女性が、一生に一度は暴力を経験している。まだまだ超えなければいけないハードルがあるのだ。
それでも、とワトソンの声は私たちにこう語りかける。「レースはまだ続きます。毎日。毎年。だけどいつの日か、ゴールする時がやってきます。誰も、女性たちを止めることはできません」
ハフポストUK版に掲載された記事を翻訳しました。
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