国内オートバイ首位のホンダと2位のヤマハ発動機が二輪車の生産や開発で提携する方向で最終調整していると、10月5日、産経ニュースなど報道各社が報じた。国内の二輪市場の縮小を受け、国内向けの排気量50ccのスクーターについて、ヤマハ発動機がホンダから相手先ブランドによる生産(OEM)供給を受ける方向で最終調整しているという。
両社は国内二輪市場のライバルとして、かつて「HY戦争」と呼ばれる激しい販売競争を繰り広げた。だが、国内市場の縮小で日本独自規格の原付きも需要が落ち込み、単独での生産・開発は難しいと判断した。
ヤマハは台湾工場の原付き生産を、ホンダの熊本製作所(熊本県大津町)に移す。ヤマハはアジアで需要が伸びる125ccなどに集中する一方、ホンダは熊本製作所の稼働率を上げる効果を見込む。
(ヤマハ発、原付バイクをホンダからOEM調達へ 二輪車で両社提携を検討 - 産経ニュースより 2016/10/05 10:37)
宅配業務などで活用する電動スクーターについても共同開発する方向で検討しており、開発費の大きい電池など基幹技術を共同開発して負担を分散する方向という。
両社は連携して競争力を維持する狙いがあるとみられる。日経新聞は「かつての因縁のライバルが提携に踏み切る背景には、国内二輪市場に対する強い危機感がある」と伝えた。
国内のオートバイの市場は、少子高齢化や若者のバイク離れなどを背景に縮小を続け、年間の販売台数は今年度はピーク時の5分の1以下の40万台を割る見通しとなっている。
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