10月31日、さいたまスーパーアリーナであったAKB渡辺麻友の「卒業コンサート」。その最前列には、1つ空席があった。コンサート直前に亡くなったファンのため、用意された席だった。
「やっぱり...まゆゆの卒業コンサート見たい」
亡くなったファンは、ツイッターで末期ガンの闘病日記を綴っていた。
7月30日 日曜日 #闘病日記
入院27日目 手術から19日目
今日は、体調が良くなくて
さっきまで寝てた。
また、体力が落ちてきてる
この夏を乗り切れるかな......
残りの時間、悔いのないように
私らしく生きたい。
まゆゆが、卒業するその日までは
なんとか生きていたい。
— 🍮ポムポムまゆゆ🍮 (@karaage_mayu326) July 30, 2017
8月15日の #闘病日記「それまで、生きてられるかな...」
しかし、10月18日を最後にツイートは途絶え......。その5日後に、娘が亡くなったという母からの報告があった。
彼女の夢はかなわなかった......かのようにみえた。
だが、彼女の想いは、周囲の人たちの心を動かした。AKB48を運営するAKSによると、彼女が闘病生活の末に亡くなったこと、そしてコンサートに行きたいという彼女の切なる願いは、仲間のファンたちを通じて、運営に届けられたのだという。
そして、10月31日のコンサート当日、会場最前列に「特別席」が用意された。
運営側が、彼女のために用意したこの席には、ファン仲間によるイラストや、渡辺麻友の直筆サイン入りCDなどが置かれていた。
母が綴った感謝
そして11月6日、再び母がツイート。「娘はコンサート当日、特別席から渡辺麻友さんの姿を見ていたことと思います」と、特別席への感謝を綴った。
⑥昨日までにも娘へメッセージとダイレクトメッセージありがとうございます。以前に書きましたが私は、ツイッターのことがよく分からないので返信ができないことをお許しください。
連続の投稿、ご迷惑お掛けしました。娘の為に本当にありがとうございました。心より感謝いたします。
— 🍮ポムポムまゆゆ🍮 (@karaage_mayu326) November 6, 2017
皆さんに伝えたいこと2
私には、明日がくる保証がありません。眠りについて、そのまま目覚めない...そんな恐怖があります。皆さんには、必ず明日がきます...1日1日を、大切に過ごしてください...家族、友達と楽しい毎日にしてください。皆さんにとって、素敵な毎日になりますように...願いをこめて... https://t.co/4CmZ87eFx1
— 🍮ポムポムまゆゆ🍮 (@karaage_mayu326) September 10, 2017
渡辺麻友は今年いっぱいで、AKB48を卒業する。最後の「劇場公演」は12月26日に予定されている。