最後に寿司が食べたくて。一度は自殺を決意した男性と寿司屋のやりとりに感動の嵐。

届いた手紙と造花のバラ一輪で、自殺をやめた。
Japanese sushi bento box
Japanese sushi bento box
Getty Images/iStockphoto

韓国で、あるお寿司屋さんへのレビューが話題を呼んでいる。自殺を決心した人物が、最後に食べたくなったお寿司をデリバリー注文して、一緒に届けられたメモと一輪の造花で自殺を踏みとどまった。感謝を綴った投稿文、店長の返信が歴代級の感動だと話題となった。

ある男性客が、デリバリーアプリ「配達の民族」内で、「Sushino Back Chef」恩平ニュータウン店のレビューを投稿した。

実は、昨日自殺しようとしましたが、最後に寿司が食べたくて注文しました。中にあったメモとソープフラワーありがとうございます。受け取って大泣きしました...。

もぐもぐと食べながら、自分への罪悪感で飲み込みました。初めてレビューを書きます。そして一生懸命生きてみます。ありがとうございます。

頻繁には食べられなくても、時々注文します。助けてくださって、ありがとうございます。メモとソープフラワーのバラ一輪が私の命を救ってくれました...本当にありがとうございます...。

そして、本当に美味しかったです。みなさん、ぜひ召し上がってください。高級な寿司をお望みなら、直接そういうお店を訪れてください。すごくお得だと思います。

くださった鉛筆で、美しい言葉を紡ぎます。店長さんと職員のみなさんの健康と幸せを祈っています。もう一度、感謝申し上げます...。

一度は自殺を決心したが、お寿司を食べて、いや、店長の暖かい心を受け取って考えを変えた男性は、「助けてくれて感謝する」とレビューを残した。

画像はイメージです。
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店長は、この投稿に返信した。

レビューを何度も、何度も読みました。たくさんある寿司屋のうち、一軒の寿司屋を運営する一介の店長でありまして、弁才もなく、文字で何かを伝えるのも回りくどいものです。

どんな方なのか、どのような事情があるのか、何もわかりませんが、言葉で伝えられたお言葉ひとつに命の重さが感じられて、目頭が熱くなり、返信を書いています。

1ヶ月に1度でも、1年に1度でも、あなたのレビューをずっと見たいです。時々注文してくださるというお言葉、必ず守ってくださいね。

面識もない誰かが、一生懸命生きるお客様を応援しているということを、忘れないでください。お客様の健康と幸せを、私どもスタッフ一同願っております。

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店長のコメントは、これで終わりではなかった。数日おきに、時には数週間の間隔でコメントをつづけた。

週末はいかがお過ごしですか?私どもには週末がないですね(T_T)週末に子どもたちと(娘が3人います^^)ともに過ごし、思い出も作りたいのですが、仕事の性質上、なかなか難しいですね。

こうやって仕事だけにかかりきりでいいのかなとも思いますが、少しずつ増えているお客様を見ると、力をもらいます。

自分なりに一生懸命努力して生きてみると、お客様も、そして家族もわかってくれると信じます。来週は寒いそうですね、風邪を引かないようにお気をつけください -1月7日

お元気ですか。昨日は個人的な事情で、久しぶりに店舗を空けました。頼もしいスタッフのおかげで、無事に店じまいしました。

ですが、わずか1日仕事をせず、今日働いてみるとどこかぎこちなさがありますね?何事も、粘り強くつづけることが重要みたいです。

当社のスタッフが、昨日の夕方、お客様からチップを受け取ったようですね。

お一人でそっといらっしゃることもできたかと思いますが、兄弟の面倒をみながらいらっしゃったようですね。とても胸がいっぱいです。少額でも、心をおすそ分けするお姿がご立派だと思いました。

私もまた、スタッフと上下関係ではなく、互いに心を分け合うそんな人間でいたいです。お客の皆様とも、心を分け合えることができたらと思います。

そうなれるよう、いつも努力しますので、ぜひ見守って応援してくださいませ。今日もファイトです^^ -1月18日

とってもとても寒いですね。生きていてこんなに寒い冬が他にあるかと思うほどですね。もう少しすれば、旧正月の連休です。

何日間かずっと寒いと、お客様の足も遠のくようです(T_T)ですが、寒さが和らげば、いらっしゃると信じて、今日も自分を慰めています。

いつまたコメントなさるかわからず、前もって新年の挨拶を差し上げます。あけましておめでとうございます【*】、今年はもっと幸せな1年になるよう心から願っています。 -1月29日【*韓国語では「新年幸せをたくさん受け取ってください」と表現する。】

いつ寒かったのかと言わんばかりの、春の雨が降っています。

昨年の今頃、野良猫の赤ちゃんが私の前に現れました。他のニャンたちからやられたのか、傷だらけで毛もまだらにハゲていて、やせっぽちの子どもでした。

野良猫へのエサやりが管理人にバレると追い出されてしまいますが、気の毒さからこっそりあげていたのが、いつしか1年経ちました。

ツナなどを食べたからか、毛もつややかになり、大きく育ちました。今は妊娠して、お腹が大きくなりました。

しかし、そいつは絶対に近寄りません。私を見ると嬉しそうにニャオニャオ鳴きながらやってきますが、30cm前まで来て、それ以上は来ません。近づくと威嚇されます(T_T)

最初の数カ月は傷つきましたし、は傷つきましたし、恩知らずだからエサをやるのをやめようかとも思いましたが、簡単に近づかせて、悪い人間にやられるよりはマシだと思うようにしました。

今は、この距離感がちょうど良いんです。自身の欲を少し抑えれば、他人ともっと良い関係を結べるんだなぁと思いました。

今日は雨が降り、野良ニャンは来ませんでした。多分、雨が止んだ明日にはまた喜んで(腹をすかせて)ひとっ飛びかけ込んでくるでしょう。

と言っても30cm前まででしょうけどね^^; -3月4日

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レビューを見てみと、この店舗はお客にソープフラワーと手紙をプレゼントしている。レビューへの返信コメント一つ一つも、真心が込められている。味はおおむね好評価だ。

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ハフポスト韓国版を翻訳・編集・加筆しました。

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