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2018年01月09日 12時04分 JST | 更新 2018年01月09日 12時04分 JST

新しい時代にふさわしい「新しい政治」を始めよう!

いよいよ平成の御世を締めくくる年が幕を開けました。

平成30年戊戌。

いよいよ平成の御世を締めくくる年が幕を開けました。

来年5月の皇位継承に向け、今年中に新しい元号が定められます。

今年は、その「新しい時代」に向けた準備に勤しむ一年とせねばなりません。

「新しい時代」という視点には、様々な意味が込められています。

すでに世界は、百年に一度といわれる国際秩序の再編期に突入しています。強大化する軍事・経済力を背景に既存の秩序を塗り替えようとする中国、軍事力行使をためらわず国際情勢を揺さぶり続けるロシアを前に、「自国中心主義」を唱えるトランプ大統領を誕生させた米国が秩序維持の責任を放棄するかのような行動を重ねていることが混迷をさらに深めさせています。米中露といった強大国がせめぎ合う国際政治のメガ・トレンドから見れば、北朝鮮の核・ミサイル脅威や中東の混乱は局地的な現象に過ぎないともいえます。

したがって、日本にとって常に注意を要するのはこの三カ国、とくに北朝鮮をめぐっては、米中の動向です。とりわけ「ディール(取引)の天才」と自称するトランプ大統領が、いつ、どういう形で中国や北朝鮮とディールするか目が離せません。冷戦終結以来初めて自国の安全保障に直接脅威を与える可能性が出てきた北朝鮮のICBM(大陸間弾道ミサイル)開発にストップをかけることはトランプ政権の至上命題です。そのためであれば、北朝鮮の(米国に届かない)中距離弾道ミサイルや核保有は容認してしまうかもしれません。中国の南シナ海支配も取引の材料にされてしまうかもしれません。そうなれば、中長期的には韓国や東南アジアが中国の影響圏に入ってしまうことも黙認することになりそうです。

このように、新しい時代の国政情勢は決して甘くはありません。日本は、戦後初めて、(今まで米国にほぼ丸投げしてきた)自国の安全保障に自らの力で対処する必要に迫られることになるのです。今年は、そういう厳しい現実から目を背けることなく、安全保障や憲法改正の問題に正面から取り組んでいかねばなりません。

私たちは同時に、「第4次産業革命」といわれる技術革新のビッグウェーブによって生活や社会が一変する激動の時代に入りました。とりわけ、深層学習によって加速化するAI(人工知能)の発達は、インターネットやロボット技術と相俟って、経済社会や産業構造を根こそぎ変えようとしています。20年前に米コダック社に起こったこと(*)が、今後5~10年ですべての産業、業種に起こるといわれています。

(*)1998年、コダック社は17万人を雇用し、全世界のフィルム・カメラの85%超のシェアを誇るメガ企業でした。ところが、今では当たり前となったデジタル・カメラの登場によってコダック社のビジネス・モデルは崩壊してしまいました。カメラ市場は瞬く間にこの革新的技術に席巻され、コダック社は2012年に倒産してしまいました。

それでも、私たちは、今後10年以内にAIによって私たちの職の47%が置き換えられるだろう、といった将来予測に受け身の姿勢でいてはなりません。ダーウィンが進化論で喝破したように、環境変化に自らを適応させることができる国、社会、企業、人が生き残れるのです。短期的に景気が回復してきたこのタイミングこそ、「潜在成長率」を引き上げるための中長期的な取り組みの絶好機です。激動の新しい時代にふさわしい個性的で多彩な人材を輩出し続けなければなりません。すなわち、「人への投資」こそが国家の趨勢を決めるのです。

150年前に、福沢諭吉が『学問のすゝめ』を著して、「学ぶことこそが己の運命を変え時代を切り開く」と説いて若き明治人に希望を与え彼らを奮い立たせたように、私たちも今こそ新しい時代にふさわしい「学びの環境」を整備するのです。

私が考える学びの環境は、4つの柱から成っています。

第一に幼児期。ここは、妊娠から小学校に上がるまでの大切な期間を、子どもを中心に家庭ごと支援する包括的な仕組み(今年こそフィンランドのネウボラ制度を視察して来たい)を構築し、安心して子どもを産み育てられる環境を整備しなければなりません。そのためには、小出しの子育て支援策ではなく、現役世代への思い切った予算の振り替えを断行すべきです。

第二は、初等中等学校教育です。この時期は、基礎学力を形成すると同時に、知識社会を生き抜く3つの大事なスキル(創造力、表現力、協調性)を身につけるため、全ての子ども達に、家庭の経済事情に関わらず、学ぶ機会を提供するべく完全無償化(授業料も、給食費も、公立も私学も)を実現します。

第三の高等教育は、今後の国力を左右する人材(鈴木寛慶大教授は、ICT、医療福祉、グローバル人材をとくに重視)を育成する上で必須となります。しかも、今後不可避となる雇用の流動化を見据えて、誰でも、いつでも、何度でも学び直し、働き直しができるよう、奨学金制度の拡充とともに高等教育機関の抜本的な改革を行わねばなりません。

第四は、海外との双方向交流です。海外へ雄飛する日本人学生を支援すると同時に、日本で学ぶ意欲のある外国人学生や定住外国人の子女たちの教育環境を整えていかねばなりません。日本も、移民の2世、3世たちが活力の源となっている米国社会の多様性や包容力に大いに学ぶべきでしょう。

このような包括的な「人への投資」こそ、少子高齢・人口減少をただ憂えるのではなく、そこからあらゆるチャンスを見出して活躍できる人材で満ち溢れる「一億総活躍」社会への確かな道標となるに違いありません。

今年は、これまで取り組んできた外交・安全保障とともに、希望の党の政調会長として、衆議院文部科学委員として、我が国の「未来を保障」する人への投資に全力を注いでまいります。

衆議院議員 長島昭久

長島昭久