「つらい思い、あなただけじゃない」女優アシュレイ・ウィリアムズが流産を告白した理由

「もし私の仲間の25%が私と同じように流産を経験しているのなら、なぜ私には心構えがなかったのでしょう?」
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女優のアシュレイ・ウィリアムズは、自身の流産について、「ヒューマン・ディべロプメント・プロジェクト」で打ち明けた/ROY ROCHLIN VIA GETTY IMAGES

アメリカ人女優のアシュレイ・ウィリアムズは、同じようなつらい体験をした女性たちのために、エッセイを通じて自分の流産を明かし「つらい思いをしたのはあなただけはない」と伝えた。

エッセイでウィリアムズはこう書いた。「マーケットで買い物をしている間に流産しました。息子のガスと一緒で、ガスはその当時もうすぐ2歳でした」

買い物をしているときに、ウィリアムズは脚に何かを感じ、手で触って血だと気づいたという。息子が手に何がついているのか聞いてきた。彼女は「緊急事態」だと告げた。

「私は自分の手を、デニムのショートパンツで拭きました。ショートパンツには、すでに血が染みていました」と彼女は書いた。「立ち止まって、夫に携帯メールを送りました。『仕事から帰ってもらわないといけないと思う』と」

この体験してから、ウィリアムズは何人かの友だちも、最低でも1度は流産していることを知った。アメリカ妊娠協会によると、“病院で認められた妊娠”の10〜25%は流産するデータがあるという。この統計にウィリアムズは困惑した。とくに、流産という現実がどれだけタブーになり得るかについて考えると——。

「もし私の仲間の25%が私と同じように流産を経験しているのなら、なぜ私には心構えがなかったのでしょう?」と彼女は書いた。「どうして流産について話さないのでしょう? なぜ私は気まずい思いをしたり、自分が壊れたと感じたり、歩く傷になったように感じたのでしょう?」

ウィリアムズは、(流産の)経験は“自分の自信を奪った”が、「流産について話すことが普通な社会」になるように、自分にできることがあるというモチベーションが生まれたという。

彼女がこう続けた。彼女はバングラデシュのある村で、先住民の女性たちに生殖器官について教えた。そして「膣」という言葉をオープンに使うことで、膣内の感染症や尿路感染症のような病気の問題に対して、女性たちが助けを呼ぶように訴えた。今、ウィリアムズは似たような方策を使い、女性たちが自分の流産について話すように働きかけたいという。

彼女は書いた。「誰かに荷物を持ってもらうようお願いしましょう。あなたが弱いからではなく、流産したばかりで十分休む必要があるからです。バーテンダーに、ダブルを注文しましょう。あなたは何カ月もお酒を飲まなかったけれど、今は許可が下りたからです」

ウィリアムズは、流産した女性たちに「つらい経験をしたのは、自分だけではないと知ってほしい」と訴える。

「あなたは壊れていません。何も間違ったことはしていません。あなたは強く、勇敢で、望みはまだあります。私もマーケットでちょうどあなたと同じことが起こり、出血しました」

自分の体験を話すことで、ウィリアムズは他の女性たちに名乗り出る勇気を与えた。女性も男性もウィリアムズにTwitterで告白し、流産が自分の人生にどのように影響を及ぼしたかを伝え、流産について自由に話すことに感謝した。

@imthesmash 私は3度妊娠して、流産しました。あなたの記事を読んで大泣きしました。ひとりで抱えるには大きすぎる重荷、そう思いませんか?

@LittleLeafAsh 伝えるなんて、あなたはとても賢いですね。私はこのエッセイを書くまでは伝えませんでした。今はみんなのサポートと愛情を感じています。話すことで本当に救われるのです。そうでしょう?

@imthesmash この記事を書いてくれてありがとうございます。私の妻は2回続けて流産しました。1度は15週で。数カ月になりますが、まだつらいです。でも回復しています。

@graysonmoulton えぇっ! 残念でしたね。愛をこめて。ハグ& キス

ウィリアムズは、エッセイを発表したことで多くの人たちから受け取った愛に感謝した。

「サポートしてくれて、本当にありがとうございます。あなたのお話、手紙、コメントは、みんなすべて読みました」

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

▼画像集が開きます▼

流産の経験について話し、他の女性を支援する有名人たち
ビヨンセさん(歌手)(01 of06)
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歌手のビヨンセさんは2013年、自身のドキュメンタリー番組「ライフ・イズ・バット・ア・ドリーム」で、娘ブルー・アイビーさんを妊娠する前に経験した流産について明らかにした。「これほど悲しい経験はなかった」と、彼女は語った。\n\n同じ年に、有名司会者オプラ・ウィンフリーのインタビューで、流産について話す、決断をした経緯を説明した。「こういう経験するカップルは大勢いて、それは私にとっても、とても辛いことでした」と、ビヨンセさんは語った。「それが、2度目の妊娠のとき、公表しなかった理由のひとつです、何が起こるかわかりませんから。辛かったです、家族や友達はみんな知っていて、お祝いをしてくれましたから。辛かったです」 (credit:Evan Agostini/Invision/AP)
ニコール・キッドマンさん(女優)(02 of06)
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2007年に、ニコール・キッドマンさんは、雑誌「ヴァニティ・フェア」のインタビューで、元夫トム・クルーズさんとの子供を授かるために、早くから苦闘していたことを明かした。\n\n「トムと結婚した瞬間から、子供がほしかったんです。早くに赤ちゃんを1人失ったので、本当にとても深く傷つきました。それでベラを養女することにしたんです」 (credit:Jason Merritt/Getty Images)
ピンクさん(歌手)(03 of06)
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歌手のピンクさんは、2010年のTV番組「エレン・デジェネレス・ショー」で、女の子を妊娠していることを明かした。その際、流産の経験があるので、公表するのが遅くなったと語った。「実は以前に流産したことがあって、とても神経質になっていたので、妊娠のことついてはあまり話したくなかったの」と語った。 (credit:Monica Schipper via Getty Images)
グウィネス・パルトローさん(女優)(04 of06)
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2013年に、グウィネス・パルトローさんは2人の子供を産んだ後、流産を経験したことを、デイリーメールの女性向け雑誌「ユー・マガジン」で語った。\n\n子供たちが、きょうだいになる新しい赤ちゃんを欲しがったことを話しながら、「3人目を妊娠したとき、とても良くない経験をしました。解決策がなく、ほとんど死にそうでした。だから『このままでいいのか、それとももう一度トライするべきか』という感じだったんです」 (credit:Jason LaVeris/Getty Images)
コートニー・コックスさん(女優)(05 of06)
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彼女が演じた有名なテレビのキャラクター、モニカのように、女優コートニー・コックスさんも苦労した。彼女は、娘のココさんを出産する前に、何度か流産を経験している。「難なく妊娠はするのですが、お腹に留めておくのが難しいんです」と、雑誌「ピープル」に語った。\n\n「この問題で苦しみながら、仕事で人々を笑わせるのはとても大変だった」と、コックスさんはNBCニュースに語った。「私がちょうど流産したとき、自分が演じた役は出産をする女性でした。なぜ同じ時に、という感じで……何と言ったらよいのか、おもしろい演技をしなければならないのは、とても大変でした」 (credit:Associated Press)
リリー・アレンさん(歌手)(06 of06)
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歌手のリリー・アレンさんは、妊娠と胎児喪失の経験を、とても率直に話している。彼女は、自分の新しい歌「サムシングズ・ノット・ライト」は、死産した息子について書いたものだと明かした。死産したのは2010年で、流産した2年後のことだった。\n\n「本当に長い闘いでした。こういった経験は人を変えてしまうと思います」と、アレンさんは自身のドキュメンタリー番組で語った。\n\nまた彼女は、ファンに「サンズ」への寄付を呼びかけている。サンズは、流産の経験がある家族を支援し、今後の流産リスクを下げることにつながる調査研究に資金援助している機関だ。 (credit:Jon Furniss/Invision/AP)

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