【赤ちゃんにやさしい国へ】無謀な書籍化、その記念イベントの報告、そして店頭に並ぶかどうか

「赤ちゃんにきびしい国で、赤ちゃんが増えるはずがない。」がいよいよ出版へ向かっていると、前回の記事で書いた。→無謀な書籍化に、長野智子さんから推薦文をいただいたこと、出版記念イベントのことなど
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「赤ちゃんにきびしい国で、赤ちゃんが増えるはずがない。」がいよいよ出版へ向かっていると、前回の記事で書いた。

イベントの方は12月13日に無事終了。まず、そのかんたんな報告を記しておこう。

五反田のコワーキングスペース、Contentzを借りて開催したこのイベント。Ustreamで生配信を行った。日本Ustream界の旗手、ヒマナイヌの川井拓也氏に頼み込んだら即引き受けてくれた。その映像はアーカイブになっているので、そちらで軽く見てもらうといいと思う。

司会は、三輪舎・中岡祐介くんの大学時代の後輩だという、繊研新聞の佐々木遥さんにお願いした。当然本職ではないし、司会は初めてだったそうだが、堂々と務めてくれた。

さて、前回も紹介したけど、イベントのメニューはこんな感じ。

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まず中岡くんが、ぼくと出会ってこの本を出版することになった経緯を説明した。ほんの前説ですと言ってたくせに、長いんだよな。まあ彼なりに話したかったんだろう。

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そして、哺乳瓶のビジュアルをつくってくれて、この本の装丁も担当してくれたBeeStaffCompanyの上田豪さんが登壇。つづいてハフィントンポスト編集部の久世和彦さんも駆けつけてくれて、見る見るいいね!が増えていった時の話をしてくれた。久世さんも赤ちゃんのお父さんで、「赤ちゃんにやさしい国へ」のシリーズはまさに自分ごととして見つめてくれていたそうだ。

(写真の右が久世さん、左が上田さん。奥にいるのが佐々木遥さん)

それから、自主保育・野毛風の子の東市文恵さん。知人である彼女がブログを読んで、久しぶりですとメールをくれたことから、一連の取材がはじまった。さらに、たつのこ共同保育の有薗愛さん。彼女をこういう場に連れだすと楽しいだろうなと、出版を決めた時から想像していた。人を巻き込むパワーのある女性だ。

(写真左が東市さん、右が有薗さん)

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続く後半では、こどもみらい探究社の小笠原舞さん、コワーキングスペースbabyCoの曽山さん、子育てシェア・アズママの甲田恵子さんに登壇していただいた。

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小笠原さんは保育士であり、仲間たちと保育士の新しい活動としての自由な保育を実現している。こどもみらい探究社で取組む活動を、これまで何度か取材させてもらった。

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杉並の保育園一揆でジャンヌ・ダルクと騒がれた曽山さんはいま、フリーランスで働く母親のためのコワーキングスペースを運営している。babyCoに行ってお話をうかがったことを記事にした。

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子供を預けたい人と預かりたい人を結びつける子育てシェア・アズママの甲田さんは、ぼくはブログの中でAppleのCMからもじって「クレイジーなひとりの女性」と呼ばせてもらった。

そんな、それぞれパワフルに活動する女性を三人も集めてしまったものだから、後半のディスカッションはぼくはひたすら振り回されすぎないようにたずなを握りしめるので手いっぱい。モデレーターのパワー不足で決して議論がスマートに進められたとは言えないが、それぞれのお話は濃く参考になるものだったと思う。

そうそう、それから、赤ちゃん先生プロジェクトからも、神戸にいらっしゃる代表の恵夕喜子さんの代わりに、何名か来てくれていた。その中のひとり、池田美砂子さんにも少しお話をしてもらった。

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ちなみに↓これはぼく。うしろに子どもたちが遊んでいる。Contentzは脇に人工芝が敷いてある素敵空間なのだけど、このイベントは子供連れてきてオッケーだったので、その人工芝がおあつらえ向きの遊ばせスペースになった。だから、子どもたちの遊んでいる姿が映りこんでいるのだ。

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このイベント全体としてぼくは"コミュニティ"をテーマに掲げた。自主保育・共同保育にしても、後半の三人の活動も、子育てのためのコミュニティを形成するものだ。それは、子育てを核家族単位に、母親ひとりに押し付けないで、社会みんなで引き受けるべきだという、書籍の主張とリンクするものだ。なにしろ、みなさんの活動を取材することで、ぼくは自分のこうした考えをふくらませることができたので、当たり前なのだけど。皆さんの話はきっと、コミュニティを作り運営する上で役立つ内容だったのではないかと思う。

イベントの様子は"ウートピ"というサイトも取材に来てくれレポート記事をあげてくれているので、併せて読んでもらうといいと思う。

さて無事にイベントが終了し、本は出荷され、週明け15日から書店に並ぶという。できたばかりの出版社・三輪舎にしては、順調に物事が運んでいるじゃないか。ということで、今週はさっそく移動のたびに書店に寄ってみて、本が置かれているのを確認しようとしたのだけど。

・・・置いてないぞ?・・・そんなにたくさん回ったわけではないが、月曜日から水曜日にかけて3〜4店回っても置いてない。置いてある状態を確認できない。

あー、そうなんだなあ、と、ぼくは思った。やっぱり、できたばかりの出版社がいちばん最初に出す本なんて、書店がかんたんに置いてくれるわけないよなー。中岡くんは、11月になると各書店を回って、いわゆる営業活動をしていた。そのたびに、あそこが置いてくれることになった、そこも扱うと言ってくれたと、収穫を報告してくれていたのだが、扱うから店にどんと置くとは限らないもんな。いちおう仕入れてはずみで空いた棚にでも入れるか、そんな程度だったんじゃないか。あーあ、なーんだ。やはりもっと立派な出版社と組むべきだったよ。

中岡くんに、置いてないぞ、どうなってるんだ、と不平を言った。いやでも、各書店にはとっくに届いてるはずなんですが、おかしいですね。ほらー、そんな悠長なことだから、書店の人にかわされちゃったんだよ。でも紀伊国屋書店の新宿南店からは4面で置いたと連絡いただきました。ホントかよ・・・

もう完全に疑いながら、新宿に行ってみた。南口の再開発でできた高島屋の向こう、代々木寄りに紀伊国屋書店の大きなビルがある。その4階に置いてあるという。

・・・行ってみたら・・・え?これ?こんなに?・・・こんなにどかんと、確かに4面つかって置いてくれてる。えー、でもそんなにドカンといいんですか、大丈夫ですか?

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にわかには信じがたいので、近寄ってよくよく見ると、まちがいない。これは確かに私が書いた本、「赤ちゃんにきびしい国で、赤ちゃんが増えるはずがない。」だ。長野智子さんのお顔もちゃんと載っている。

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いやー、なんだ、中岡くん、やるじゃないか。でかしたぞ、中岡!こんなにどかんと置いてもらうなんて、一年目の出版社なのに大したもんだ。えらいぞ、信じてたぞ!うん、きみと組んでほんとによかった!

ただ、また別の書店に行くと置いてなかった。まだこれからなんだな。よくよく見ると、"これから棚に入れるところです"という感じで、たくさんの本と一緒に脇に置かれていた。

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みんな、「早くぼくたちも棚に置いてくれないかなー」と待っているように見える。彼らがぼくには仲間たちのように思えて切なくなった。みんな、あと少しだ!きっと週末にはたくさんの人の前にデビューできるね!

一方で、Amazonではまだ「扱ってません」と表示される。これも、中岡ぁ、どういうことだ!と問い詰めたら、何やら長々と説明されてよくわからなかったのだけど、ようするに、来週あたりから取り扱いされるらしい。苦肉の策として、いまマーケットプレイス扱いで買える状態になっている。お急ぎの方は、ここから購入してみてください。あ、もちろん三輪舎のサイトで直接も買えるそうです。

というわけで、無謀な書籍化もなんとか店頭に着地しつつあります。みなさんぜひ、読んでくださいね!

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コピーライター/メディアコンサルタント

境 治

sakaiosamu62@gmail.com