世界的アイス屋さんBen & Jerry's 「同性婚が認められるまで、同じ種類のダブルは禁止」

「機は熟した。婚姻の平等を法制化して」愛はすべてのフレーバーに共通しています!
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(Ben&Jerry's)

オーストラリアで、人気アイスクリームショップ「Ben & Jerry’s (ベン&ジェリーズ)」に行くと、こんな悲しい事態に見舞われるかもしれない。

お気に入りのチョコレートアイスをダブルで注文すると、店員さんから返ってきたのは「すみません、同じ種類をダブルにできないんです」という理不尽な返事……。

こんな悲しい気持ちを味わなければいけない理由は、ベン&ジェリーズ・オーストラリアが「同性婚が合法化されるまで、同じフレーバーのダブルは禁止」と宣言したからだ。

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(Ben&Jerry's)

ベン&ジェリーズの公式サイトにこう書かれている。

「地元のお店で一番好きなクッキー・ドゥをワッフルコーンにダブルで頼もうとしたら、ダメだと言われたと想像してみて下さい。ベン&ジェリーズが同じフレーバーを2つ選ぶのを禁止した。頭にくるでしょう!」

「だけどそれは、愛する人と結婚できないと言われて頭にくることとは比べ物になりません。だから私たちは同じフレーバーを重ねることを禁止して、ベン&ジェリーズファンのみなさんに、地元の議員にこう伝えて欲しいんです。『機は熟した。同性婚ができるよう、結婚の平等を法制化してほしい』と。愛はすべてのフレーバーに共通しています!」

ベン&ジェリーズは、オーストラリア国内にある26店舗にレインボーの郵便箱を設置して、お店を訪れた人たちに「同性婚を支援する理由」をハガキに書いてポストに入れてもらう。集まったハガキは議会に届け、議員たちに同性婚の法制化を求める。

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店内に設置されたレインボーの郵便箱(Ben&Jerry's)

オーストラリアでは、70%以上の人が「結婚の平等化」を望んでいるという調査結果がある一方で、同性同士での結婚は法律で認められていない。

オーストラリアの現政権は2016年、同性婚の法制化を国民投票で決める法案を議会に提出した。しかし野党・労働党が「国民投票は予算がかかりすぎるうえ、国を二分する議論となり同性愛者を非難するキャンペーンが起きかねない」として反対し、国民投票ではなく議会での直接選挙を求めた。

その結果、国民投票を実施する法案は2016年11月に上院で否決され、同性婚の合法化はさらに遠のいたと言われている。

しかしベン&ジェリーズは「同性婚が合法になるまで、同じ種類のダブル禁止は続ける」という。

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(Ben&Jerry's)

「ダブル禁止」という形で同性婚をサポートする理由を、ベン&ジェリーズ・オーストラリアの担当者はハフポスト日本版の取材に対し、こう答えた。

「ベン&ジェリーズはこれまで、平等な権利をサポートする活動を続けてきました。社会問題は、私たちのビジネスの中心です。私たちは、一人一人が恐怖を感じたり、差別を受けたりせずに暮らせる社会にするための活動を続けています」

「好きなアイスを、1つより2つ食べられる方がいいでしょう。ベン&ジェリーズのファンに、私たちと一緒に行動して政治家に『同性婚を合法化して』というメッセージを伝えて欲しい」

キャンペーンに対する顧客の反応について、担当者は「今のところ、お客さんからは良い反応を得られている」という。その上で、「私たちの考え方に同意しない人たちもいますが、ほとんどのオーストラリア人は、平等な結婚実現のために活動する私たちを、支持してくれています」と答えた。

ベン&ジェリーズは、これまでも積極的にLGBTをサポートしてきた。1989年に事実婚をしている従業員も、既婚者の福利厚生を利用できるようした時に、同性カップルも対象にした。

日本のベン&ジェリーズも、2014年に日本最大のLGBTの祭典「東京レインボープライド」に参加している

「オーストラリアでは今、これまでにないほど多くの人たちが『誰もが好きな人を好きになり結婚する権利を持つべきだ』と考えています。ダブル禁止で注目を集め、結婚の平等化は政治の優先課題であることを、オーストラリアの議員たちに伝えたい」と、ベン&ジェリーズ・オーストラリアは答えた。

▼アイスを食べる子猫たち(画像集)▼


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