私が大学生の頃、海外で遺伝子の研究をしている学者の授業を受けたことがある。
現在も、遺伝子検査がこれからのトレンドになると予想されている。
遺伝子検査でこれらをおおかた予想でき、その時までに前もって、悪性腫瘍ができると予想される体の部位を取ったり、治療を始めたりできる時代が、もうそこまで来ている。
そんなことまで予想できてしまうようになるのだろうか。
本当に人の運命はそこまで遺伝子によって確定してしまうのだろうか。
それゆえ、精子バンクで優秀な遺伝子が高額で取引されているのだろうか。
天・地・人の、「地」と「人」の部分があるということだ(天の部分についてはまた機会があれば考えを述べる)。
地の部分「地運」というのは私の中では、先祖の運だ。
そこにはもちろん遺伝子の継承も当てはまるし、自分の先祖や現在の親の財産も含まれる。
生まれつき足が速いとか、記憶力がいいとかそういうものも含まれる。
一般的な日本人がいくら努力したところで、イチローの運動センスやジャマイカのボルトに100メートル走で勝ることはない。
政治家の子弟は、300倍も政治家になりやすいというが、それは親の地盤という地運を継承するからだ。
ということは、やはり遺伝子や先祖からの継承という「地運」があの学者が言ったように人生の全てなのか?
私は「地運」という生まれ持っての運には、一つの弱点が存在すると思っている。
そのことを理解した上で、自分や他者と対峙するのと、そうでないのとは本当に運命が変わってしまう可能性がある。
この「地運」という才能に根ざした能力は生涯にわたって伸び続けることはないということだ。
死ぬまでボルトがいくら努力しても記録を伸ばし続けることはできないということ。
先祖から受け継いだお金も地盤もそのままでは減少していくということ。
そこから得られる結論は、このような強い「地運」をもつ人間や組織、国家と相対するときは静かに長い時をかけ勝負を挑まないといけないこともあるということだ。
それが国単位や企業体になれば、数百年の時間を掛けて成されなければならないこともあるかもしれない。
江戸時代、大阪を日本一の商都にした淀屋はあまりの繁栄振りに幕府によって財産を没収されお取り潰しにされた。
そのことを予想した淀屋はその前に山陰に今でいう分家を行う。
この山陰で生きながらえた淀屋の末裔が幕末の維新に全ての財産を投げ打って倒幕を支えたのだ。
この才能を切り開いたとき、私たちに生きる意味を大いに与えてくれることになる。
私がいる、この海外の医療活動地には、毎年数百人の医者たちがやってきて手術を行う。
その中には、今の日本の医療を支えるトップクラスの医者たちも含まれる。
ある時、誰もが知る超有名病院のトップの医者がやってきた。
その手術を私は横で見ていたが、その医者の手つきは決して器用な感じではなかった。
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一方、結構手先が子どもの頃から器用にできていている人間は、むしろいつも器用貧乏で、人が10回かかるところを5回でできてしまうと、何でもすぐ飽きて長続きしなくなる。
不器用な人間は、逆にいつも上手くできないという意識が働き、常に努力するモチベーションを維持できることが多い。
例えば、外科の世界ならば、1,000件手術を経験すると、この「地運」がものをいう。
器用な人間とそうでない人間の差は歴然で、圧倒的に生まれつき器用な人間のほうが手術は上手くなる。
ところが、両者が10,000件の手術を経験したらどうなるのか?
このとき、どちらもすごいレベルになっており、甲乙を付けがたいレベルになっている。
この時点になると、生まれつきの器用・不器用の差は、単なる「誤差」になってしまうのだ。
むしろ、不器用な「地運」を背負っている人のほうが努力を怠らず大成することが多いのだ。
あるアメリカの研究では既にこのことが指摘されている。
すなわち「成功することに才能はほとんど関係ない」 ということが。
多くの人が上手くいかないことを、自分に才能がないという。頭が悪いだの、不器用だの。
しかし、それは単に努力しないことの言い訳でしかない。
地頭がいいだの悪いだのは、圧倒的「努力」の前には「誤差」に変わるのだ。
まさにそれが「人の運」であり、私たちの生きる価値を生み出してくれるものなのだ。
そしてもうひとつ大切な事実は、この「人の運」という才能にはピークアウトがないということだ。
先祖の運がたとえ貧弱でも、親の財産がなくても、運動神経が生まれつき悪くても、努力次第で、生涯伸び続ける才能とそれにかけるチャンスが私たちには与えられている。
私たちには現在と未来を創造する力が与えられている。
「地運」に囚われず、自らの人生と才能を信じ、努力を続けていくほうがいい。
人生で大きな成功を収めた人たちの「日々の習慣」
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Open Image Modal 「自分の人生であらゆる成功を収めることができた、その最大の要因は瞑想だ」 世界最大のヘッジファンド --ブリッジウオーター・アソシエーツの創設者で億万長者のレイ・ダリオ氏が\n 2012年に語った \n\nダリオ氏には良い仲間たちがいる。瞑想の有益性に注目する実業界のリーダーはますます増えるばかりなのだ。その有益性として挙げられるのが、ストレスレベルの低下や認知機能、創造的思考、生産性の向上。身体の健康の改善も期待できる。Google、AOL、Apple、Aetaといったフォーチュン500に名を連ねる大企業 の多くが、社員のために瞑想やマインドフルネスのクラスを提供している。そして、多くの大企業のトップ管理職が、瞑想が自分をより優秀なリーダーにしてくれた、と言っている。\n\nダリオ氏は仲間に恵まれている。瞑想 の有効性に注目する実業界のリーダーはますます増えている。 瞑想が有効である理由としてとして挙げられるのが、ストレスレベルの低下 、認知機能 、創造的思考 、そして 生産性の向上 の向上である。 さらに、身体的な健康 も改善できる。 Google、AOL、Appleといったフォーチュン500に名を連ねる大企業の多くが、社員のために瞑想やマインドフルネスのクラスを提供している。そして、多くの大企業のトップ管理職が、瞑想が自分をより優秀なリーダーにしてくれた、と言っている。\n\nフォード自動車の会長ビル・フォード氏、 そしてGoogleの元取締役ラリー・ブリリアント氏の2人も、マインドフルネス・トレーニングを支持するエグゼクティブだ。大きな影響力のある10人のビジネスリーダーをここに挙げるが、このリーダーたち全員が、高レベルの成功の達成( および持続)に瞑想が役立ったと言っている。 (credit:Getty Images)
1. ルパート・マードック、ニューズ・コーポレーション会長、CEO (02 of11)
Open Image Modal ニューズ・コープレーションCEOルパート・マードック氏は最近ツイッター で、 トランセンデンタル・メディテーション(超越瞑想) を試そうとしているところだとツイートした。トランセンデンタル・メディテーションは1960年代に開発された人気の瞑想法で、今日ではオプラ・ウィンフリー、デビッド・リンチ、キャンディ・クローリーといった有名人が実践している。\n\n\nこのメディア王は4月にツイッター でこう言っている。「みんなから勧められるんだ。始め やすいわけじゃないが、すべてが向上するんだって!」\n (credit:Getty Images)
2. パドマスリー・ウォリアー 、シスコシステムズCTO (03 of11)
Open Image Modal スコシステムズの最高技術および戦略責任者のウォリアーさんは、毎晩瞑想を行い、毎週土曜日を「デジタル・デトックス」に費やしている。以前ウォリアーさんはシスコの技術部門の部長として2万2千人の社員の監督役をやっていたが、2012年にニューヨーク・タイムズの取材に答え、瞑想の時間をとってアンプラグすることが全てをこなすのに役立っている、と\n語っている 。\n\n\n「ほとんど自分の脳と魂を再起動するようなものなんですよ」と 彼女は言う 。「後でメールに返事をする時に、ずっと落ち着いていられるんです」\n (credit:Getty Images)
3. トニー・シュワルツ、ザ・エネルギー・プロジェクト創設者、CEO (04 of11)
Open Image Modal ザ・エネルギー・プロジェクト のCEO トニー・シュワルツ氏は、20年以上瞑想を続けている。彼の著書 『What Really Matters: Searching for Wisdom in America (何が本当に大事なのか:アメリカの英知を探して)』 によれば、そもそもの始まりは混沌とした精神状態を落ち着けるためだった、ということである。 瞑想によって片頭痛から解放され、忍耐力もついた、とシュワルツ 氏は言う。さらに仕事のパフォーマンス向上の方法としてマインドフルネスも推奨している。\n\n「肉体的、知的、感情的、そして精神的にも、エネルギーの安定した蓄積を維持するためには断続的に燃料補給をすることが必要なんです」と ハーバード・ビジネス・レビューのブログ に書いている。 (credit:HuffPost Live)
4. ビル・フォード、フォード自動車会長 (05 of11)
Open Image Modal The Ford Motor Company chairman is a big proponent of meditation in the business world, 雑誌「Inc.」 によれば、フォード自動車の会長は実業界で有数の瞑想信奉者である。今年の Wisdom 2.0会議 で、フォード氏はアメリカ有数の仏教指導者ジャック・コーンフィールド氏と対談している。フォード氏はコーンフィールド氏に、会社で困難を経験している時には毎朝、慈悲の心を持ってその日を過ごそう、と心に念じている、と 語った 。さらに、慈悲の心で人を率いるために、慈悲の瞑想(メッタ)訓練を通して、まず自分自身に対する慈悲の気持ちを育てることを学んだ、と語っている。 (credit:Getty Images)
5. オプラ・ウィンフリー、ハーポ・プロダクション社会長、CEO (06 of11)
Open Image Modal フォーブス誌の2013年セレブリティ・パワー・ランキングで1位を獲得した オプラは、トランセンデンタル・メディテーション(超越瞑想) の熱烈な支持者だ。毎日2回20分ずつ瞑想を行っている、という。また瞑想を学びたい社員のために、ハーポ・プロダクション社に超越瞑想の指導者も招待している。\n\nアイオワで昨年瞑想を行った後、オプラは次のように語っている 。「帰る時、自分が来た時よりも満ち足りている感じがしたの。希望に満ちて、満足感があって、深い喜びもある。あらゆる方向から攻め立てられるような、狂気じみた日常の中にあっても、静けさの恒常性が『まだ』あるということを確認すること。その空間のみから最高の仕事と最高の人生を生み出すことができるのよ」 (credit:Getty)
6. ラリー・ブリリアント、 Skoll Global Threats Fund CEO (07 of11)
Open Image Modal Skoll Global Threats FundのCEOでGoogle.orgの元取締役ラリー・ブリリアント氏は、20代の時にヒマラヤのアーシュラムに2年間住んで瞑想を行っていた経験がある 。ニューデリーで天然痘と闘っているWHOチームに加わることを教祖から命じられるまでそれは続いた。\n\n2013年にハーバード公衆衛生大学院で行った卒業式スピーチ で、ブリリアント氏は心の安らぎの重要性を強調した。卒業生たちがイクアミニティ(心が落ち着いて平静な状態)に満ちた人生を送れますように、と祈って。 (credit:Getty Images)
7. レイ・ダリオ、ブリッジウオーター・アソシエーツUSA創設者、共同CEO (08 of11)
Open Image Modal 2012年にジョージタウン大学の John Main Centre for Meditation and Inter-Religious Dialogue における対話でダリオ氏は、瞑想が自分の心を開き、精神的明晰さを深めた、と語った 。\n\n「瞑想は自分に中心性と創造性を与えてくれました」とダリオ氏は言う 。「そして、平和と健康も与えてくれました」 (credit:Getty Images)
8. ラッセル・シモンズ、 デフ・ジャム・レコード共同創設者、GlobalGrind.com創設者 (09 of11)
Open Image Modal ヒップホップの大御所 ラッセル・シモンズ氏は、トランセンデンタル・メディテーション(超越瞑想)を長い間実践している。この瞑想法の有効性について、また『デビッド・リンチ意識教育と世界平和財団』の顧問を務めることの意義についても率直に語っている 。\n\n「自分に効かせようとして瞑想を信じる必要はないんだ」、とシモンズ氏はハフィントンポストのブログ に書いている。「とにかく時間をとってやるのみだ。昔からの真実は今でも真実なんだ。『信じるものは救われる』。俺からのアドバイス? 瞑想しなよ」 (credit:Getty Images)
9. ロバート・スティラー、グリーンマウンテン・コーヒー・ロースターズ社CEO (10 of11)
Open Image Modal バーモント州にあるグリーンマウンテン・コーヒー・ロースターズ社の本社には、専用の瞑想室 がある。CEOのロバート・スティラー氏自身も熱心な実践者だ。\n\n「瞑想を行えば、会議の時により効果が上がるんです」と、氏は2008年にブルームバーグに語っている 。「瞑想は集中力を上げるし、タスクを達成するのにも役立ちます」 (credit:YouTube)
10. アリアナ・ハフィントン、ハフィントン・ポスト・メディアグループ社長、編集長 (11 of11)
Open Image Modal そして最後にもう1人挙げると、アリアナ・ハフィントンは、早朝のヨガと瞑想が自分にとって「喜びをもたらしてくれるもの」の2つであることを2011年のヴォーグ誌で述べている 。現在ハフィントンは、会社にも瞑想を持ち込んだ。AOLと ハフィントン・ポストの社員に週に一度の瞑想講座を提供している 。\n\nハフィントンはマインドフルネスが個人の健康だけでなく企業の最終決算にも利益をもたらすことを明言している。「ストレスを減らすことと、心が満たされることは私たちをより幸福にし健康にするだけではありません。これによって、競争上の優位性を求めるビジネスがその優位性を得られることが立証されています」と、彼女は最近のブログ に書いている。 (credit:Getty Images)