子どものスマホ利用で注意すべき3つのこと LINEが親子で考えるセミナー

未就学児の親子を対象とした「親子で考えよう! スマホとの上手な付き合い方セミナー」が7月29日、東京・渋谷のLINE株式会社社内で開かれた。専門家を講師に招き、小さな子どもによるスマートフォンの利用で注意するべきことなどを、参加した親子21組とともに話し合った。
|
Open Image Modal
猪谷千香

未就学児の親子を対象とした「親子で考えよう! スマホとの上手な付き合い方セミナー」が7月29日、東京・渋谷のLINE株式会社社内で開かれた。専門家を講師に招き、小さな子どもによるスマートフォンの利用で注意するべきことなどを、参加した親子21組とともに話し合った。

■「電車でぐずると渡してしまう」「壊されたり、課金されたりするのが困る」

セミナーで講師を務めたのは、母親目線で子どもや保護者、教員に向けたネットの安全教室などを開いているNPO法人「e-lunch」の松田直子理事長。「スマホやタブレットは、子育て中の家庭にテレビや冷蔵と同じように入ってきてから間もない。そのまま使わせてもいいのかという心配や悩みを抱えている方がいらっしゃるかもしれません。きちんとしたルールや決まりはまだ決まっていないので、みんなで考える時間にしたい」と話した。

松田理事長は1歳児の74%、2歳児の85%がスマートフォンを使用しているというネットの調査結果を説明。参加した親からは、「どうしても公共の場、電車に乗っている時にぐずりだすと渡す癖がついてしまっている。このまま癖がつかければいいけれども、どうやって付き合ったらいいのか」、「今のスマホは低年齢化が進んでいるので心配。この時期に長時間使い続けると、スマホに対して依存してしまうのではないかという不安がある。幼児教室でもiPad導入をしているところがある。低年齢化で端末機を使用させると、脳への影響が心配」といった声が上がった。また、「子どもに自由に触らせていて、壊されたり、課金されてしまったりするのが困る」、「子ども向けアプリの使い方、選択の基準に迷う」といった悩みもあった。

■1日の利用時間は「いろいろな人の意見を聞きながら」

それでは、どうやって上手にスマホと付き合っていったらよいのか?

参加した親たちは、「親が時間を決めて制限する」「ゲームばかりではなく、知育アプリを利用したい」「子ども1人でやらせてしまうと依存してしまう。親が声かけしたい」「親が使ってるのを見ていると、子どもも使いたいと思ってしまうので、気をつける」「広告が入っているアプリが多いので、お金を払ってでも安全なアプリを使わせる」といった解決方法が出された。

1日の利用時間については、「30分以内と決めた人もいるし、20分というところもありました。人によって考え方にはズレがあると思いますが、いろいろな人の意見を聞きながら、正解がみえてくると思います」と松田理事長が話した。

Open Image Modal

こうした解決方法をふまえて、松田理事長はあらためてスマホを利用する上での3つの注意点を挙げた。

  • 「大人がオンラインゲームを楽しんだら、ログアウトしてから渡しましょう」
  • 「オンラインショッピングしていたら、クレジット番号が残らないように注意しましょう」
  • 「インターネットを使わせるときは、フィルタリングをかけましょう」
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています

関連記事

子供とコンピューター
March 2013: Teens and Technology(01 of22)
Open Image Modal
Source: Pew Research Center\n要旨:「10代の95%以上は常にオンライン上に存在する(2006年以降一貫して)。ただし、その間、10代のインターネット利用は劇的に変化した。彼らはPCやノートPCを持ってるのと同じぐらい、スマートフォンを持つようになった。そして、今後益々スマートフォンは利用されていくだろう。場合によっては、インターネットへのアクセスはスマートフォンからの利用がメインになるだろう。」\n (credit:Shutterstock)
Open Image Modal
Source: Huffington Post (to read the actual study, visit Pediatrics -- subscription required)\n要旨: 「Christakis博士は新たな発見をした。それは子どもたちが何をどれだけ観るかではなく、どんなものを観るかを改善することに時間と力を注げば成長によい影響を与えるということ。たとえ3歳児であったとしてもそれは有効だ。」 (credit:Alamy)
Open Image Modal
Source: Common Sense Media\n要旨:「メディアによる暴力、長期的な研究はその「因果関係」についての議論を可能にした。しかしその一方でもっと有意義なのは、それが暴力の「原因」というよりもむしろ「危険因子」であると考えることであろうーー子どもたちの暴力的な行為を誘発する要素の一つとしての。」 (credit:Alamy)
January 2013: Screen Time Not Linked To Kids' Physical Activity(04 of22)
Open Image Modal
Source: Reuters (to read the actual study, visit JAMA Pediatrics -- log-in required)\n要旨: 「研究者たちは言う。テレビやPCの前で過ごす「スクリーンタイム」の長さと運動不足の問題は子どもの親と学校が個別に対応すべき問題とは分けて議論されるべきであると。」 (credit:Alamy)
December 2012: How Families Interact on Facebook (05 of22)
Open Image Modal
Source: Facebook\n要旨:「私たちはフェイスブック上で親子だろうと思われる記事(匿名で自動的に投稿されたもの)やコメントを調査した。それらが友人たちとの会話の仕方とどのように違うのかを確かめるために。」 (credit:Alamy)
November 2012: Parents, Teens, and Online Privacy (06 of22)
Open Image Modal
Source: Pew Research Center\n要旨: 「大多数の13歳以上の子供の親は、自分の子供たちがオンラインで行っていることや、行った行動が他者にどのようにモニターされているかについて心配している。子供のオンラインの履歴を監視・点検したり、議論するために対策を講じ始めた親もいる」\n\n (credit:Shutterstock)
Open Image Modal
Source: C.S. Mott Children\'s Hospital National Poll on Children\'s Health\n要旨: 「この世論調査では、成人のほぼ3人中2人がCOPPA(チルドレンズ・オンライン・プライバシー・プロテクション)の最新の提言を支持している。これには、子供を対象としたアプリにユーザーが13歳以上であることを確認させること、13歳未満のユーザーの個人情報収集禁止などが含まれている」 (credit:Alamy)
November 2012: The Online Generation Gap(08 of22)
Open Image Modal
Source: Family Online Safety Institute\n要旨: 「子供のオンライン上での自らの安全性への懸念は、親が考えている以上に親の懸念に近いものであり、多くの子供は自分の個人情報保護に対策を講じていることがこれらの調査に示されている。それにもかかわらず、親は子供のオンライン上での行動について自分で考えているほどには理解しておらず、中には見知らぬ他人に個人情報を提供するリスクを冒している子供もいる、ということが示されている」 (credit:Shutterstock)
Open Image Modal
Source: Common Sense Media\n要旨: 「米国の教師(キャリアの長いベテラン/ハイテクに通じた若い教師、経済的に豊かな人向の学校/低所得者の学校、公立/私立、小学校/高校等の違いにかかわらず)は比較的一致した懸念を表明している。学生は集中力の持続時間、文書作成、直接のコミュニケーションに問題がある。経験の長い教師は、子供たちのメディア利用がこの問題の原因となっているとしている。肯定的な面では、若者はメディア利用能力に長けることで情報を早く見つけることができ、より効率的に複数の作業を行える、としている」 (credit:Shutterstock)
Open Image Modal
Source: Pew Research Center\n要旨: 「AP(アドバンスト・プレースメント)とNWP(ナショナル・ライティング・プロジェクト)の3/4の教師は、インターネットや電子的検索ツールは学生の調査の習慣に対して、『大抵は有益な』影響を与えているとしている。しかし87%の教師は、これらのテクノロジーは『注意力持続時間の短い、気が散りやすい世代』を作り出している、としており、64%の教師は、デジタルテクノロジーは学生を学問的に援助する以上に気を散らせる働きをしている、としている」\n (credit:Shutterstock)
Open Image Modal
Source: Common Sense Media\n要旨: 「13歳以上の子供の4人中3人は自分のソーシャルネットワーキングサイトを所有しており、2人に1人は毎日自分のサイトを訪れている。しかし、我々のソーシャルメディアへの懸念にもかかわらず、非常に多くの場合、これらのメディアは子供の生活に大きな混乱を与えてはいない」 (credit:Shutterstock)
Open Image Modal
Source: Pew Research Center\n要旨: 「子供が扱う携帯メールの量は、携帯メールを利用する十代の子供の中央値で、2009年の1日50メールから60メールに増加している。携帯電話と固定電話での友達とのおしゃべりの頻度は減少している。しかし最も多く友達とメールをする子供は、同時に最も多く友達と電話でおしゃべりをする子供だ」 (credit:Alamy)
Open Image Modal
Source: Pediatrics\n要旨:「一般的にまたは常に、活動的なテレビゲームで遊ぶ子供は活動的でないテレビゲームで遊ぶ子供より活動的であるという根拠はない」\n (credit:Alamy)
Open Image Modal
Source: Pew Research Center\n要旨:「米国において13歳以上の子供の生活にソーシャルメディアが浸透する中で、新たな調査の結果は、ソーシャルネットワークサイトを利用する子供の69%はサイトの中で友達はお互いに思いやりのある行動をとる、としている。だがこれらの子供のうち、サイトの中で他人に対して意地悪・残酷な態度を取る人を見たことがある子供が88%、意地悪・残酷な行動の標的になった経験のある子供が15%いるとしている」 (credit:Shutterstock)
Open Image Modal
Source: Pediatrics\n要旨: 「育児環境が自宅の子供のうちの70%、施設の子供の36%が毎日テレビを見ていることが明らかとなった。より重要なことに、幼児および小児がテレビを見る時間は、育児が自宅の子供は2~3時間、施設の子供は~1.5時間だ」 (credit:Alamy)
Open Image Modal
Source: Pediatrics\n要旨:「今回の最新の方針は、メディア(見ているもの、見ていないものの両者)は2歳未満の子供に対して潜在的に負の効果を持ちはっきりした有益な効果はない、という更なる根拠を示している。このため、AAP(米国小児科学会)はこの年代の子供にメディア利用を控えさせる推奨を再確認している。この声明は小さな子供が部屋にいる際には、大人のためにテレビをつけておくことも控えるように推奨している」 (credit:Alamy)
Open Image Modal
Source: Common Sense Media\n要旨: 「生後9ヵ月の子供がテレビまたはDVDを見る時間は1日約1時間、5歳の子供は親のiPhoneで遊びたいとねだり、7歳の子供はゲーム、宿題、またはお気に入りのバーチャル世界での自分のアバターの様子を確認するために1週間に数回コンピューターを利用している。テレビは依然人気があるが、読書の傾向は下降し始めている可能性がある。子供の生活におけるメディアの役割を正確に理解することは、子供が健康的に発達することに関心を寄せる以下のような全ての人たちにとって不可欠なことだ。親、教育者、小児科医、公衆衛生の推奨者、政治家等、枚挙に暇がない」 (credit:Shutterstock)
Open Image Modal
Source: The Huffington Post\n要旨: 「小児や十代の子供における携帯電話の電磁波と脳の悪性腫瘍との因果関係を評価する最初の研究に用いられた方法と結論について、専門家は深刻な懸念を抱いている。彼らが述べるところによると、この研究は欠陥があるだけでなく、携帯電話業界より資金援助を受けていた」 (credit:Alamy)
Open Image Modal
Source: Pediatrics\n要旨: 「性別、年齢、家庭の収入、思春期、客観的に測定された身体活動や活動しない時間にかかわらず、テレビやコンピューターに多くの時間を費やすことは、より多くの精神的障害に関連していることがこの研究により明らかになった」 (credit:Alamy)
Open Image Modal
Source: Pediatrics\n要旨:「テレビを見ることとテレビゲームで遊ぶことは、その後の子供時代における注意力障害の増加に関連している。テレビ、テレビゲーム、注意力障害に関する同様の関連は、後期青年期および初期成人期にも存在するようだ」 (credit:Alamy)
Open Image Modal
Source: Pew Research Center\n要旨: 「携帯メールをする13歳以上の子供の2/3もが、友人と話すよりもメールをするために携帯電話を使用することが多いようだと言っている」\n (credit:Alamy)
Open Image Modal
Source: Kaiser Family Foundation\n要旨: 「現在、8~18歳の子供は普段1日平均7時間38分(1週間に53時間以上)娯楽メディアを利用している。また、その時間の多くを『メディアのマルチタスキング:複数のメディアの同時使用』を行っているため、実際は7時間半の中に10時間45分に相当するメディアコンテンツを詰め込んでいる」 (credit:Shutterstock)