フォルクスワーゲン排出ガス不正問題で、イタリア検察当局がランボルギーニ本社を捜索

今回の捜査が行われた原因は、VW傘下のランボルギーニが、VWグループ・イタリアの唯一の株主であるためだという。

今月15日、フォルクスワーゲン(VW)による排出ガス不正への関与を巡り、イタリア検察当局がランボルギーニ本社へ捜査に入った。ロイターによるとヴェローナにあるVWの現地法人本社も捜査を受けたという。

今回の捜査が行われた原因は、VW傘下のランボルギーニが、VWグループ・イタリアの唯一の株主であるためだという。当局による捜査の焦点は、VW車が排気規制を潜り抜けていることを従業員が知っていたかどうかだ。「水をワインだと偽って売るのと、水をワインだと思って売るのとでは話が違う」とヴェローナの主任検察官のMario Giulio Schinaia氏はロイターに語っている。イタリア紙『Gazetta del Sud』が伝えたところでは、イタリア国内の数人の幹部が詐欺容疑で取り調べを受けたようだ。

ドイツの検察当局もVWを厳しく捜査しており、ヴォルフスブルクにある本社も最近、同様の捜索を受けた。VWはディフィート・デバイス(無効化装置)に関する書類やデータを差し出したと言われている。

一方、VWの内部調査では、少なくとも30人の幹部がこの不正について知っていた可能性があるとしているが、会社側はこの人数に対して異議を唱えている。VW米国法人のマイケル・ホーン社長は、関与したのはわずか数人だと公聴会で証言した。

米国内でもVWが置かれている状況は厳しく、司法省も同社への調査を進めており、州検事総長は顧客に対する詐欺の疑いで同社に対して訴訟を起こしている。また、VWは11月20日(現地)までにカリフォルニア大気資源局に対し、問題を解決する改修作業についての説明を求められている。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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(2015年10月19日「Autoblog日本版」より転載)

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