どうする? わが子の予防接種 ~とある小児科医ママの場合~

今回は、二児の母であり小児科医でもある谷口留美先生に、ご自身のお子さんは何種類の予防接種を受けたのかを伺ってきました。

わが子の予防接種について考えるとき、多くの心配事が出てくると思います。「任意接種も受けたほうがいいの?」「一度に何種類まで接種していいの?」「スケジュールはどうしたらいいの?」など――。そこで今回は、二児の母であり小児科医でもある谷口留美先生に、ご自身のお子さんは何種類の予防接種を受けたのかを伺ってきました。

―谷口先生のお子さんは小児科学会で推奨されている予防接種を全て受けましたか?

はい、定期接種はもちろんですが、任意接種のB型肝炎やロタウイルス、おたふくかぜも受けさせました。保育園に預けるため、感染機会も増えますしね。私は「防げるものは防ごう」という気持ちで受けさせました。たとえそれらの病気にかかったとしても、予防接種をしていれば症状が軽くて済みます。ただ任意接種は費用がかかるので、最終的に受けさせるかは親御さんの判断だと思います。

―接種スケジュールを立てるのは大変ではないですか?

何種類かを同時に受けさせましたので、そこまで大変ではありませんでしたよ。1回に1本ずつだと、毎週のように病院に行かなければなりませんが、同時接種をすれば1か月に1回程度で済みます。小児科学会も、生ワクチン、不活化ワクチン関係なく同時接種の本数に原則制限はないとしています。同時接種の本数については接種する先生の考え方によって違いますが、接種率の向上という観点からも親御さんに抵抗がない限りは同時接種でいいかと思います。

―谷口先生のお子さんは何本同時に受けましたか?

私の子どもは飲むタイプも含めて最大5本を同時に受けたことがあります。子どもがちょっとかわいそうと言えばかわいそうですが、0歳時に受ける予防接種は多いので、任意接種も含めて同時接種しようとすると、5本同時ということがあり得ます。せっかくワクチンが開発されているのだから使えるものは使って、防いであげるのがいいかなと思っています。

(聞き手/北森 悦)

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医師プロフィール|谷口 留美 小児科

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2005年東京大学医学部卒。日本赤十字社医療センターで初期研修終了後、東京大学医学部付属病院、さいたま市民医療センターで小児科医として勤務。その後東京大学大学院に進学し、国立感染症研究所にて先天性サイトメガロウイルス感染症の研究に従事。大学院在学中に2児を出産し、2015年医学博士取得。現在はさいたま市民医療センターにて一般小児科診療を行っている。

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