シドニーから3大会連続で五輪に出場した元陸上選手と、一緒に考え、議論を深めます。議論は週刊誌AERAの連載で紹介します。いただいたコメントを抜粋・要約することもありますがご了承ください。
4月は入学や入社のシーズンです。不安や希望を抱きながらスタートを切った方もいるでしょう。一方で来年の入社を目指して就職活動をしている人たちも多くいます。
就職活動の本質はマッチングです。会社を選ぶ学生の立場、学生を選ぶ企業の立場。両者がうまく合意した場合、採用につながります。学生側にも企業を選ぶ権利がありますし、企業側にも学生を選ぶ権利があります。
さて、ここで仮定の話をします。ある化粧品会社を希望していた女子学生Aさんが、何度かの面接の後に不採用の通知を受けました。一番行きたかった企業だったのでとても落胆していましたが、次の内定を目指して活動をはじめました。少し立ち直った頃に、その化粧品会社の内部資料が流出するという事件がありました。
資料には採用基準が載っており、基準には容姿の要素も入っていました。容姿がいい人を採用し、そうでない人を不採用にするとあったのです。Aさんはとても怒りました。自分なりに努力を重ね、面接でも一生懸命アピールしたのに、容姿で落とされていたとは許せない、と感じています。
一方企業側は、内部資料の流出には謝罪したものの、内容には一切謝罪しませんでした。実はその会社は男性向けに化粧品を売る会社で、長年の経験から、容姿がいい女性の方が売り上げが高い、というデータがありました。売り上げに最も貢献する要素を割り出した結果、容姿という答えが出た。それに従って採用しただけ、というのが企業の主張です。
一方で容姿は能力と違い、改善しようにも限界があります。ほぼ先天的に決まる要素と言えるでしょう。女子学生Aは、努力で克服できない要素で内定を判断することが許せないと怒っています。
さてここで皆さんに質問です。容姿が悪いということを理由に企業が不採用を決めることに賛成か反対ですか。ご意見を含めてぜひ教えてください。
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