ヘイトスピーチをする相手の素性を明かすことは許されるか

個人が匿名の相手の素性を明かすことは許されるのでしょうか。皆さんのご意見をお待ちしています。
In this photo taken Sunday, May 19, 2013, nationalist protesters march through a Tokyo street to denounce
In this photo taken Sunday, May 19, 2013, nationalist protesters march through a Tokyo street to denounce
ASSOCIATED PRESS

シドニーから3大会連続で五輪に出場した元陸上選手と、一緒に考え、議論を深めます。議論は週刊誌AERAの連載で紹介します。いただいたコメントを抜粋・要約することもありますがご了承ください。

インターネットの世界では匿名のまま情報発信ができます。実名では難しい告発も匿名だったらできる、普段は言えないような意見が集まる、などの効果もあります。しかし、個人が特定されないことを理由に、ヘイトスピーチや誹謗中傷を繰り返す人も見られます。

これまで誹謗中傷は社会的地位の高い人や有名人が対象でしたが、ネットの発達で一般の方が対象になることも増えました。ひどい場合にはうわさ話を流したり、なかには、その人になりすまして悪事を行ったように見せ、攻撃させたりするケースもあるようです。警察に相談することもできるでしょうが、ギリギリのラインを狙われると泣き寝入りせざるを得ません。

海外には、匿名で誹謗中傷をする人の自宅を突き止め、「なぜそういう行動をとったのか」と問い詰める番組があるそうです。物議を醸しながらも、人気番組となっているそうです。

また日本でも最近、ヘイトスピーチを繰り返していた個人をあるジャーナリストが突き止めたケースがありました。相手を特定するのはいかがなものかと、その行為は賛否が分かれたようです。個人がソーシャルメディアを使う時代においては、個人が相手の素性を明かすことも不可能ではないようです。

ここでみなさんに伺います。誹謗中傷を繰り返す個人の素性を明かすことは、許されると思いますか。個人の特定は、誹謗中傷を止めるためには有効です。さらに、特定できるという報道が誹謗中傷を抑制するかもしれません。ですが、間違った人を犯人扱いし、実害を与えてしまうこともあり得ます。十分に裏をとらずに行動すると、インターネット上で長期間にわたって事件の犯人と中傷され続けたスマイリーキクチさんのようなケースが生まれるかもしれません。

個人が匿名の相手の素性を明かすことは許されるのでしょうか。皆さんのご意見をお待ちしています。

------------------------------------------------------------------

Twitter:@daijapan

------------------------------------------------------------------

注目記事