新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
2020年03月18日 10時21分 JST | 更新 2020年03月18日 18時49分 JST

アビガンとは? 新型コロナ治療に中国が使用へ。富士フイルム子会社が開発した抗インフルエンザ薬

新型コロナウイルス治療の現場へ「できるだけ早く投入したい」と期待されている。

中国政府は3月17日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として、臨床研究の結果、日本の製薬会社が開発した「アビガン」を使用すると発表した。政府の科学技術部は「できるだけ早く現場に投入したい」としている。

この「アビガン」とはどういった薬なのだろうか。

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アビガン錠(資料写真)

■アビガンとは

アビガンは富士フイルム傘下の「富士フイルム富山化学」が開発したインフルエンザ薬で、一般名は「ファビピラビル」。ウイルスが体内で増殖するのを抑えることで、症状を緩和することができる。

日本では、既存の他の薬が効かない、もしくは十分な効果が得られないインフルエンザが発生し、国が使用を決めた場合に投与されることになっている

国は新型インフルエンザの発生に備えて、アビガンを約200万人分備蓄している。

妊娠中に使用すると胎児に影響が出る可能性があるため、妊婦の使用や使用後の授乳を避けるほか、一定期間は避妊も必要となる。

■「とても良い結果」

中国が治療薬として採用することを明らかにしたのは、政府の科学技術部が3月17日に開いた記者会見。張新民(ちょう・しんみん)主任は複数の候補のうちアビガンについては臨床研究を終えたと公表。「とても良い効果が出た」としたうえで、「臨床研究中に明確な副作用は出なかった」と述べた。

臨床研究は深圳市と武漢市で実施された。このうち深圳市の病院で80人の患者を対象に行われた試験では、症状が改善した患者の割合を胸部をエックス線で撮影して計測した。その結果、アビガンを投与しなかった人たちは62.22%が改善したのに対し、投与したグループは91.43%だった。

張主任によると、アビガンはすでにライセンス契約をした中国国内の企業が量産可能な体制をとっている。

張主任は「ファビピラビル(アビガン)は安全性もよく、効果も明確で、手が届き、専門家の検証も得た。医療グループにはすでに正式に推薦した。できるだけ早く現場に投入したい」話している