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2021年04月15日 14時30分 JST

アカデミー賞は「社会を映す鏡」。 声を上げてきたハリウッドと「SDGs」について考えます【ライブ配信】

『淵に立つ』『よこがお』の深田晃司監督、アカデミー賞の取材を続けてきた朝日新聞の藤えりか記者と考えます。

Getty Images
左から、スパイク・リーさん、ハル・ベリーさん、ポン・ジュノさん、フランシス・マクドーマンドさん。いずれもアカデミー賞受賞時の様子。

いつの時代も、私たちの人生に寄り添い、未知の世界への扉を開いてくれた映画。

そんな映画の世界最高峰の祭典「アカデミー賞」の授賞式が、今年は4月25日(現地時間)に開催されます。

ノミネートされた作品や、俳優・監督など“映画の作り手”たちの素晴らしさはもちろんのこと、注目すべきは受賞者たちのスピーチです。

#MeToo、トランプ大統領の移民排斥、性的マイノリティや人種への差別…。

世界中が注目するその授賞式で、その時々の社会問題に声を上げてきた歴代の映画スターたち。そのスピーチは人々の心を揺さぶり、時に社会に多大な影響を与えてきました。1年に1度のアカデミー賞の授賞式は、社会問題と人々とをつなぐ「架け橋」のような役割も果たしてきたのです。

さて、第93回アカデミー賞のノミネートの「顔ぶれ」を見てみましょう。目を引くのは、アジア系の躍進です。

作品賞でノミネートされた『ミナリ』はアメリカで生きる韓国系移民一家の物語。一家の父親役を演じたスティーブン・ユアンさんはアジア系として初の主演男優賞にノミネートされました。そして『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督は、アジア系女性として史上初めて監督賞へのノミネートを果たしています。

一方、明るいニュースとは対照的に、今、アメリカ社会には新型コロナによる「アジア系ヘイト」が暗い影を落としています。2020年5月には黒人男性が警察官に首を押さえられて死亡した事件で、黒人に対する暴力に抗議するデモが拡大。先日11日にも黒人の男性が警察官に銃で撃たれて死亡した事件が起きています。

社会や政治の動きに呼応してきたアカデミー賞は、2021年という時代をどう映し出すのでしょうか。

身近な話題からSDGsを考える「ハフライブ」。アカデミー賞授賞式が直前に控える4月22日(木)、アカデミー賞の新しい見方をお届けします。

番組概要:

・配信日時:4月22日(木)夜9時~

・配信URL: YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=Pn_j-eRk5uA

・配信URL: Twitter(ハフポストSDGsアカウントのトップから)

https://twitter.com/i/broadcasts/1dRKZNgpYBQKB

 (番組は無料です。時間になったら自動的に番組がはじまります)

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『ミナリ』、3月19日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

2つのテーマで話し合います

■ いま、変わるアカデミー賞

長年「白人男性優位」と批判されてきた「アカデミー賞」が今、変革の時を迎えています。

アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは2024年から作品賞の選考に新たな基準を設けると宣言。「主要な役にアジアや黒人などの俳優」「女性やLGBTQ、障がいを持つスタッフ起用」など「多様性重視」に大きく舵を切りました。

こうした変化の一翼を担ってきたのが、アカデミー賞の母体となるハリウッドを中心とした映画人たちです。2016年には、アカデミー賞演技部門の候補者20人が2年連続で全員白人だったことからSNS上で「#OscarsSoWhite(オスカーは真っ白だ) 」という非難のハッシュタグが拡散。黒人監督のスパイク・リーさんは授賞式をボイコットしました。

2017年に、ハリウッドの女性たちが大物映画プロデューサーによる性暴力被害を告発したのも記憶に新しいでしょう。世界的なムーブメントとなった「 #MeToo 」というハッシュタグを使って女性たちに連帯を呼びかけたのも、アメリカの俳優アリッサ・ミラノさんでした。

ハリウッドの内側から上がった声が、SNSやメディアによって世界中に発信され、今度は外側からの大きな声となって映画界の変化を後押ししてきたほんの一例です。

番組では、こうした「アカデミー賞の変化」から見えてくる、人種差別やジェンダー不平等、働き方など、映画業界そして社会に横たわってきた様々なSDGsの課題も考えます。

■ 映画の「多様性」、どう実現する?

アカデミー賞に吹く多様性の風。ハリウッドでは、作品の「リプレゼンテーション(社会を構成する人々や文化の多様性を示す表現)」を促進する取り組みも積極的に行われています。背景には、映画における人や文化の描かれ方が、マイノリティに対する偏見や差別を助長する一端にもなってきたという反省があります。そんななか最近では、こんな議論も起こっています。

・LGBTQや非白人、障害のある人などのマイノリティの役を、非当事者が演じていいのか

・人種やジェンダーなどの差別的な表現があった過去の作品を、どう扱うべきか

・出演者の人種やジェンダーの多様性を実現するために、どうしたらいいのか

映画を含めた表現や芸術作品における多様性重視は時に「行き過ぎたポリコレだ」「表現の自由への制限になる」という反論も上がります。番組では、こうした葛藤についても議論していきたいと思います。

Silver Screen Collection via Getty Images
アメリカの人気動画配信サイト「HBO Max」が2020年、作中で「人種に対する偏見」が描かれているとして、映画『風と共に去りぬ』の配信を一時停止したことがニュースになった。

映画制作現場、そしてジャーナリストの視点から。深田晃司監督らと考えます

番組に出演する一人目のゲストは、『淵に立つ』や『よこがお』などで知られる深田晃司監督です。

映画業界の労働環境を改善しようと精力的に取り組んでいる深田監督。2019年11月には、制作現場でのパワハラやセクハラに反対するステートメント発表し、大きな反響を呼びました。背景には、映画業界が「男性中心」で作り手の多様性が欠けていることへの危機感もあるといいます。映画の多様性をどう実現するためにはどんな仕組みが必要なのか。作り手の視点から話してもらいます。

もうひとりのゲストは、朝日新聞経済部の記者 藤えりかさん。藤記者は、ハリウッドのあるアメリカ・ロサンゼルスにも駐在し、映画産業やアカデミー賞の取材を国内外で続けてきました。藤さんは、今回のアカデミー賞をどのように分析するのでしょうか。

■ 番組概要:
「声をあげる映画界。アカデミー賞とSDGs」

・配信日時:4月22日(木)夜9時~

・配信URL: YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=Pn_j-eRk5uA

・配信URL: Twitter(ハフポストSDGsアカウントのトップから)

https://twitter.com/i/broadcasts/1dRKZNgpYBQKB

 (番組は無料です。時間になったら自動的に番組がはじまります)

Maya Nakata / Huffpost Japan
声をあげる映画界。アカデミー賞とSDGs

■イベントのお知らせ:
ハフライブのゲストである藤えりかさんの「シネマニア・サロン」が4月29日(木・祝日)にオンラインで開催されます。テーマは「アカデミー賞と映画ビジネス」。ハリウッドなどで長く活動を続ける俳優の松崎悠希さんをゲストに迎えます。

詳細・ご応募はこちら https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11004060