そんなユニークな発想から生まれた展覧会『ぼくらが日本を継いでいく-琳派・若冲・アニメ-』が、1月10日から新宿髙島屋ではじまりました。
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左は、江戸後期の画家・酒井抱一が最晩年に描いた名作「桜に小禽図」。そして右が「桜に小禽図」に初音ミクが描かれたものです。
抱一が描いた花曇りの中に咲く桜花の下、華やかな振り袖をまとったミクが、とてもよく映えています。
「マンガやアニメを、日本画の手法で描いたらどうなるんだろう?」
そんなワクワクするような思いに、琳派を中心とした日本画とアニメ・マンガのキャラクターのコラボ作品が応えてくれました。その一部をご紹介します。
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![拡大図](https://img.huffingtonpost.com/asset/5c631a65240000af02a1d943.jpeg?ops=scalefit_1280_noupscale)
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![「鶏の尾の筆遣いと、初音ミクの髪の毛の筆遣いに近いものが感じられた為、組み合わせて描きました」](https://img.huffingtonpost.com/asset/5c631a682500001402c7cdba.jpeg?ops=scalefit_1280_noupscale)
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実はこの展覧会、2015年に京都国際マンガミュージアムで開かれた作品展をパワーアップさせたもの。今回は、京都の着物絵師が手がけた35作品を展示。岩絵具を用いるなど、日本画の技法で描かれました。
尾形光琳の「松島図屏風」と手塚治虫「火の鳥」のコラボ作品は、まるで光琳がはじめから火の鳥を描いていたかのように、意外としっくりときました。
日本画とマンガのコラボが、なぜピタリとハマったのでしょうか。
展覧会の監修を務めた細見美術館の細見良行館長は、「作品を描いた友禅絵師の技量がすばらしい」とした上で、ハフポスト日本版の取材にこう語ります。
「日本には中国由来の『漢画』と日本の独特の『大和絵』があります。とくに琳派は、大和絵の代表的存在。そして実は、マンガやアニメも戯画・絵巻などの流れを受けた『大和絵』と言えます」
「つまり、同じ『大和絵』だからこそピタリとハマったのだと思います。平安時代からの流れを組む『大和絵』の過去と現在が、数百年の時を経て融合したといえるかもしれません」
その上で細見館長は「2016年の『若冲展』が大人気だったように、ここ数年、日本美術への関心が再び広まってきたように思います」「展覧会のタイトルの通り、ぜひ若い方達に日本の文化を知ってもらえる機会になれば」と、企画への思いを語りました。
『ぼくらが日本を継いでいく-琳派・若冲・アニメ-』は、1月16日(火)まで新宿髙島屋で開催中です。
日本画とアニメ・マンガの異色コラボレーション...空気感や臨場感がとても素晴らしいので、ぜひぜひ会場で「本物」を見ていただけたらと思います!