廃墟となったウクライナの街に響くチェロ。「建物を破壊できても魂は破壊できない」と反響広がる【動画】

ハリコフ在住のチェリストが廃墟の中でバッハを奏でる動画が話題になっています。
ロシア軍のミサイルで破壊されたハリコフ大学(2022年3月24日撮影)
ロシア軍のミサイルで破壊されたハリコフ大学(2022年3月24日撮影)
Anadolu Agency via Getty Images

ロシア軍の侵攻を受けて破壊されたウクライナ北東部の都市「ハリコフ」。人口は約140万人。首都キエフに次ぐウクライナ第二の都市だ。ミサイル攻撃で破壊された街の中で、現地在住のチェリストがバッハを演奏する動画がアップされて世界で反響を呼んでいる。

■短調の悲しげな調べが廃墟の街に響く

デニス・カラチェフツェフさんが演奏しているのは「バッハ無伴奏チェロ組曲第5番」。

短調の悲しげな響きが、廃墟となった街に響いた。SNS上では「暗い曲を選んで、現在の苦悩や絶望を表現しようとしている」「芸術は戦車に負けることはない」「建物を破壊できても魂は破壊できない」とコメントが寄せられている。

■「力を合わせて街を再生させましょう」と訴える

この動画は日本時間3月23日、YouTubeInstagramに投稿された。カラチェフツェフさんは「戦争を生き抜くために奮闘している英雄的なこの都市を愛しています」として、街の復興のための資金を募っている。

「私の名前はデニス・カラチェフツェフです。私はチェリストでハリコフ市民です。私は戦争を生き抜くために奮闘している英雄的なこの都市を愛しています。私たちは力になれると信じています。戦争が終わったら私たちは都市と国を復元し、再建できると信じています。そこで、ハリコフの街でプロジェクトを立ち上げました。人道支援と建築物の修復のための資金を集めることが目的です。力を合わせて街を再生させましょう!」

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