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2019年12月04日 13時19分 JST | 更新 2019年12月05日 10時31分 JST

体にスプレーで「T-34」と落書きされたシロクマが、ロシアで撮影される

専門家は、落書きが狩りの妨げになると指摘します

体に落書きされたと見られるホッキョクグマ(シロクマ)がロシアで撮影されて、波紋を呼んでいる。

Facebook / Серёга Кавры

シロクマの身体に書かれているのは「T-34」の文字。T-34は第二次世界大戦中に、ソビエト連邦に使用された戦車の名前だ。スプレーのようなもので、書かれたと考えられている。

動画は、「世界自然保護基金(WWF)」で勤務しているというロシア在住のセルゲイ・カーヴァリ氏が12月2日にFacebookに投稿した。

 

ガーディアンによると、カーヴァリ氏は動画をメッセージアプリWhatsAppのグループを通して入手した。「なぜこんなことを?これではこのシロクマは、気付かれずに狩りができない」とカーヴァリ氏はコメントしている。

動画が、具体的にロシアのどこで撮影されたかはわかっていない。しかし専門家たちは、シロクマを麻酔銃か何かで鎮静してから落書きしたのではないかと考えている。

ロシア「北部生物問題研究所(Institute of Biological Problems of the North)」の科学者アナトリー・コチネフ氏は、「文字が均等に、そして同じサイズで書かれていることから、シロクマが動いた状態ではできない」とBBCに語る。

さらに同氏は、シロクマは北極の白い雪や氷に身を隠して獲物を探すので、落書きが狩りの妨げとなるであろうと考えている。「泳いだ時に落ちてくれればいいのだが」と、コチネフ氏はシベリアタイムズ紙に話す。

北極圏では温暖化が進んでいて、シロクマの餌不足が深刻化している。そして、シロクマが食べ物を求めて人間の住む地域に近づくことが問題になっている。

2019年2月には、ロシア北部に位置するノバヤゼムリャ列島の街に50頭以上のシロクマが来て、街が混乱したことがあった。

そういった背景もあり、誰かがいたずらとしてシロクマに落書きしたのではないかとコチネフ氏はシベリアタイムズ紙に話す。

「科学者はこういったことはしません。誰かが“悪ふざけ”としてやったことが考えられます」 

シロクマの動画が具体的にどこで撮影されたのか、現在調査が行われている。