セックス・ダイアリー第3話: 「地元を離れた僕は、セクシュアリティの自由を求めて旅に出た」

僕は21歳、独身。小さな町のゴシップから離れ、新しい体験を全身で受け止めている。
Huffpost UK

実家暮らしをしていた10代の頃、自分は異性愛者だと思っていた。小さな町の井の中の蛙だった僕には、過去に数人の彼女がいた。その後、大学入学のためにエディンバラ(スコットランドの首都)に来ることになった。今は3年生で、少しづつ自分のバイセクシュアリティを探求している。今、自分はバイセクシュアルだと自認している。

3Pがキッカケ

去年の夏に、僕の女友達が彼氏を連れてやって来て、3人でセックスをしたことが始まりだった。その友達とは、Snapchatでやりとりをしているうちに内容がどんどん過激になっていった。僕のアパートに来てもらって、3人でビールを少し飲んだ後、すべてが始まった。友達の彼氏は、自分の彼女が誰かとセックスをしていることに興奮する性癖で、しばらく僕らの様子を眺めてから加わってきた。

僕がアパートをシェアしている独身男性2人もセックス相手を時々連れ帰ってくる。午前3時にドアが閉まる音がすれば、誰かと一緒ということは察しがつく。まだ若いし、セックスを楽しむのは良いことだ。

男性たちとネットでチャットし、一杯やりにバーに会いに行く。または、クラブで男性と出会うこともあれば、友達の友達に紹介してもらうこともある。今のところ、大きなロマンスに発展したことはない。2、3人の男性と一緒に家に帰ったことはあるが、しっかりとした「セックス」をする所までは行かなかった。今までにセックスをした20人は全員女性だ。

「もういやだ、素の自分でいたい」と思ったことがあった。地元に帰っている時に、ゲイと公表している男性と飲みに出かけたりすると、20分もしない内にバーテンダーが母や友達に知らせてしまう。そしてすぐに、「なんでその人と2人だけで遊んでるの?」とメッセージが送られてくる。エディンバラなら、誰に気づかれることもなくパブに行ける。

セクシュアリティの探求

最近は自分の中に潜んでいるフェチも探求し始めた。ちょっと変わった性癖やフェチの人たちのウェブサイトにも登録した。SMとかが好きな人たちと出会えるサイトだ。そのサイトでは、みんなでパブに集まって飲んだりするイベントがある。初めて参加した時は、パブに向かう途中、自分が何をしようとしているのか訳が分からなくなって幽体離脱しているような気分になっていた。到着後、パブの入口ドアの前に突っ立ったまま、「一体僕は何をしているのだろう?」と5分ほど自問していた。

実際には、それほどワイルドな事は何もなかった。みんなで、どんな性癖があるかなどと雑談しただけだった。でも、少しだけSMを体験する機会もあった。そこまで過激なものではなく、手錠やロープ、乗馬用ムチ程度のものを試してみただけ。まだ様子見段階なのだ。

地元の誰も、僕のセクシュアリティを知らない。家族にも地元の友達にも明かしていない。ここエディンバラには自分のセクシュアリティについてオープンに話すことのできる友達がいる。でも、両親や地元の人たち相手にこんな話はできない。彼らはきっと受け入れてくれるだろうけど、その後に馬鹿げた質問を沢山されそうだし、母や叔母がこのことをしつこく話し続けそうなのも嫌だ。

地元を離れて見つけたセクシュアリティの自由

僕が育った地元では、みんながみんなの全てを知っている。地元を離れて新しい町の大学に来てみたら、やりたいことを何でもできる自由が得られた。自分のアパートに誰かを連れ帰るのも自由、1日半帰宅しないのも自由、朝の3時に帰宅するのも自由、今どこにいるのかと何百回も電話をかけてくる人もいない。

僕が今までにセックスした人たちの4分の3は、地元を離れて大学に来てから出会った人たちだ。今では休暇で帰省しても誰かとセックスすることはない。実家にはほんの短い間滞在して、エディンバラに逃げ帰ってくるのだ。

最近、セックスをする機会は月に数回くらい。もっと多くてもいいけど、これぐらいが自分にとっては丁度良い感じだ。もちろん性生活にも好不調の波はあるけど、独身であることと、様々なセックスを試してみることを、僕は心底愉しんでいる。

大学は年内に卒業することになるが、その後も小さな町に戻りたいとは思わない。エディンバラに住み続けるか、他の大都市に移り住むと思う。もし地元に戻らなくてはいけないとなったら、ひどく落ち込むだろう。これが、新しい僕なのだ。

セックス・ダイアリーは、ハフポストUK版に読者から無記名で寄せられたセックスに関するストーリー。ハフポストUK版に掲載されたものを、翻訳・編集しています。様々なセックスにまつわるストーリーを通じて、性にまつわる喜びや悩みをオープンに語り合おうという企画です。

第4話は、「私はがんから回復した。でも、性生活は崩壊した」乳がんと戦い、回復した女性。治療が性生活にもたらした影響を語っています。