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2020年01月16日 11時55分 JST | 更新 2020年01月16日 11時59分 JST

新型肺炎の日本上陸で厚労省が声明 「咳エチケットや手洗いなど、通常の感染対策を」 (新型コロナウイルス)

新型コロナウイルスの感染について「通常の生活を送っている方のリスクは極めて低いのではないか」「過剰な心配をしないで」と会見しました。

時事通信社
新型肺炎の患者が国内で初めて確認されたことを受け、記者会見する厚生労働省結核感染症課の日下英司課長(右)=1月16日、東京・霞が関

中国の武漢市で発症が相次いでいるウイルス性肺炎の日本への初上陸が確認された

厚労省の担当者は1月16日の会見で、患者と一緒に生活したり、治療している人への感染リスクは「多少ある」とした上で「通常の生活を送っている方のリスクは極めて低い」と話した。

咳エチケットや手洗いなどの一般的な感染症対策をしっかりした上で、「過剰な心配をしない」ということが大きいと国民にメッセージを発した。

 

■武漢から帰国した男性から新型コロナウイルス

厚労省は1月16日、武漢市に滞在し、日本に帰国した神奈川県の30代男性から中国で確認されているものと同じ新型コロナウイルスが検出されたと発表した。日本国内で新型肺炎の感染者が確認されたのは初めて。

1月3日から発熱があり、6日に武漢市から帰国。同日、医療機関を受診。このときは軽症だった。その後、10日から入院。15日に症状がよくなり退院した。

本人からの報告によれば、武漢市内では新型コロナウイルスへの感染者が相次いだ武漢市の海鮮市場には立ち寄っていないが、中国において、詳細不明の肺炎患者(新型コロナウイルス患者かは不明)と濃厚な接触があった可能性があるという。

 

■厚労省の会見内容

厚労省の結核感染症課の日下英司(ひのした・えいじ)課長らが、16日に会見を開いた。記者団との主なやり取りは以下の通り。

―― 患者の国籍は?

国籍につきましては、疫学的な問題とは違うという判断を厚労省としてはしておりまして、感染の拡大の有無に国籍は関係ないということで、患者のプライバシーに関係するので公表は差し控えたい。

―― 現時点で、濃厚接触の可能性がある人や、民間の診療所で診察した医師など接触した人への調査は?

現在、神奈川県の保健所を通じて、接触者への調査をしております。具体的にどういう方かというのは、今後、明らかになった時点で、また随時ご報告をさせていただきたいと思います。

――その中で具合の悪い人や、類似の症状が出ている方は?

今のところ、ございません。

―― 濃厚接触とは?

簡単に言うと、一緒に生活をする。あるいは、治療のために一緒にいると。医療従事者や、一緒のところで生活する方が濃厚接触者になります。

―― 来週は春節で中国から人が来ますが、注意点は?

春節を控えて、多くの中国人の方が日本に来る機会があると思いますが、現時点で継続的なヒトヒト感染がない状況の中で、3日以降、劇的に患者が増えているわけではないので、現時点では今までやっていた検疫をしっかりやっていって、タイでも検疫で患者が見つかったということもあるので、しっかりやっていきたい。検疫をすりぬけて入ってきた場合でも、検出できるような状況になっておりますので、対策を進めていきたい。

――ヒトからヒトへの感染は可能性が否定できないということでしょうか?

中国の例をみたときに、海鮮市場に行った方のご家族で、本人は海鮮市場に行ってない方の感染者が出ている。それを考えると、まだ感染源が分からないけど、濃厚接触者で家庭で感染した可能性は否定できません。

タイと中国と日本の症例を合わせてまだ43例しかないので、今後、患者の数が増えていくなかで、日本なりのリスク評価を国際機関を交えてやっていきたいと考えています。

――国民はどういう対策を取った方がいいでしょうか?

現時点のメッセージとしては「患者さんと一緒に生活している」とか、あるいは「患者さんを治療している」という方のリスクは、多少あるとは予測できます。しかし、通常の生活を送っている方のリスクは極めて低いんではないかと現時点では考えています。ただ今後、変わりうる可能性はあります。

この季節、風邪とかいろんな物が流行るとは思うのですが、一般的な感染症対策をしっかりやっていただいて、「過剰な心配をしない」ということが大きいのではと思います。

 

■国民の皆様へのメッセージ

この会見と関連して、厚労省は以下のような「国民の皆様へのメッセージ」を公式サイトに掲載している

<新型コロナウイルス関連肺炎に関するWHOや国立感染症研究所のリスク評価によると、現時点では本疾患は、家族間などの限定的なヒトからヒトへの感染の可能性が否定できない事例が報告されているものの、持続的なヒトからヒトへの感染の明らかな証拠はありません。風邪やインフルエンザが多い時期であることを踏まえて、咳エチケットや手洗い等、通常の感染対策を行うことが重要です。>

 

<武漢市から帰国・入国される方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、速やかに医療機関を受診していただきますよう、御協力をお願いします。なお、受診に当たっては、武漢市の滞在歴があることを申告してください。>