瀬戸内海初の自動運転バスの走行実証を小豆島で開始。島内の交通手段不足の解決を目指す

少子高齢化によるドライバー不足によって、小豆島では交通手段が減少傾向にある。交通課題を払拭するため、自動運転バスの走行実証が開始された。

少子高齢化による交通課題の解決に向けて、自動運転技術の導入に注目が集まっている。

香川県の小豆島では、アクセルやハンドルを自動で制御し、ドライバーをサポートする“レベル2”段階での自動運転バスの走行実証を、9月12日〜17日に実施する。

自動運転バス「Minibus」(TierⅣ製15名乗り電気バス)
自動運転バス「Minibus」(TierⅣ製15名乗り電気バス)
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瀬戸内海に位置する小豆島は、二十四の瞳映画村や紅葉が美しい寒霞渓といった観光資源に恵まれた島だ。近年では瀬戸内国際芸術祭の開催により、国内外からの来訪者が年々増加している。

一方で、島内では高齢者による運転免許の返納やバス・タクシー運転手のリタイアが増加しており、島民や観光客の移動手段が減少傾向にある。

このような背景から、小豆島では交通課題の解決を目的とした自動運転バスの走行実証を決断した。自動運転バスは、需要の高い小豆島の主要港である土庄港から、人気観光地のエンジェルロード間を走行する。実証期間中、乗客に向けてアンケートを実施し、将来的に“レベル4”段階での実装につなげる予定だ。

小豆島
小豆島
getty images

本実証は、観光地の持続可能な発展に向けたエリア開発事業「20年先の小豆島をつくるプロジェクト」の第二弾として実施される。

2024年8月1日より開始した第一弾では、IoTを搭載した最新式のシェアサイクル専用車両160台を導入し、来島者の利便性向上と島内の周遊促進を図った。今後は、AIによる自律運航無人ボートの導入に向けた実証や、言葉の壁を解消するためのAI翻訳機ポケトークの導入を通じて、さらなる小豆島の活性化を図っていく予定だ。

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実施期間
9月12日(木)~9月17日(火)

走行区間:
土庄港高速艇ターミナル(平和の群像前)~エンジェルロード公園(小豆島国際ホテル)

運行ダイヤ:
・土庄港高速艇ターミナル発(10:10・11:10・12:00・14:00・15:00・16:00・17:00)
・エンジェルロード公園発(10:50・11:40・12:20・14:40・15:40・16:40・17:20)

運賃:
無料

乗車方法:
予約不要、先着順

使用車両:
Minibus(TierⅣ製15名乗り電気バス)
・自動運転レベル:アクセルやハンドルを自動で制御してドライバーをサポートする「レベル2
・遠隔監視システム:遠隔監視システムDispatcher(BOLDLY提供)
※本実証ではオペレーターが乗車予定

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