「ミッキーマウスがキツネを殺した」。ディズニーが“フォックス”を消す。

「Fox(フォックス)」は、保守色が強い「Foxニュース」を連想させるため、それをディズニー側が嫌ったとされている。
2019年4月、20世紀フォックスの映画のポスター画像を背景にプレゼンするディズニー幹部
2019年4月、20世紀フォックスの映画のポスター画像を背景にプレゼンするディズニー幹部
AP

ウォルト・ディズニーが、2019年に買収した映画スタジオ「20th Century Fox(20世紀フォックス)」から、「Fox(フォックス)」の名前を外すことを決めた。海外メディアが報じている。

「20世紀フォックス」の新たな名称は、「20世紀スタジオ」になる。アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルによると、ディズニーが同時に買収した姉妹スタジオの「フォックスサーチライトピクチャーズ」も「サーチライトピクチャーズ」に変更するという。

イギリスのガーディアン紙などによると、「Fox(フォックス)」は、保守色が強い「Foxニュース」を連想させるため、それをディズニー側が嫌ったとされている。

ディズニーは「20世紀フォックス」以外にも、「ピクサーアニメーションスタジオ」「マーベルエンターテイメント」「ルーカスフィルム」を買収しているが、いずれも名称はそのままだ。

「ハリウッドの一つの時代の終わり」

フォックスは英語でキツネを意味する。

ディズニーのキャラクターにちなみ、英ガーディアン紙は「Mickey Mouse has killed Fox(ミッキーマウスがキツネを殺した)」と報道。

アメリカのバラエティー誌「The mouse has officially killed the fox(ネズミがキツネを公式に殺した)」と伝えている。

CNNは「FoxニュースやFoxスポーツなどはFoxコーポレーションの資産であり、ディズニーとは関係がないことを考えれば、名称変更は合理的だ」と指摘。ただ、「20世紀フォックスはハリウッドの歴史の象徴」だとして、「名前の変更は、ハリウッドにおける一つの時代の終わりを告げるものだ」と評価した。

20世紀フォックスは、「サウンド・オブ・ミュージック」「ダイハード」「ホームアローン」などの名作を数々生み出してきた。

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