アートとカルチャー
2020年01月20日 10時57分 JST | 更新 2020年01月20日 11時08分 JST

山下達郎さんがNHK紅白の『AI美空ひばり』をバッサリ斬る。「一言で申し上げると冒涜です」

『AI美空ひばり』の企画が放送された後は、Twitterで賛否の声が上がっていた...。

シンガーソングライターの山下達郎さんが1月19日、自身のラジオ番組『山下達郎のサンデー・ソングブック』(TokyoFM)で、2019年の『第70回NHK紅白歌合戦』で話題となった『AI美空ひばり』によるパフォーマンスについて「冒とくです」と表現し、否定的な考えを示した。

WARNER MUSIC JAPAN
山下達郎さんのプロフィールページ

山下達郎「ごもっとも。冒とくです」 AI美空ひばりを両断

山下さんが『AI美空ひばり』に言及したのは、番組開始から35分が過ぎた頃だった。

リスナーから届いたお便りで、「単刀直入にお聞きします。昨年の紅白、『AI美空ひばり』についてはどう思われますか?私は技術としてはありかもしれませんが、歌番組の出演、CDの発売は絶対に否と考えます。AI大瀧詠一とかAI山下達郎なんて聴きたくありません」と感想を求められた。

この質問に対して山下さんは、「ごもっともでございます。一言でも申し上げると、冒とくです」と批判した。

山下達郎公式サイト
『山下達郎サンデー・ソングブック』の情報ページ

NHK紅白での『AI美空ひばり』、どんな企画だったのか?

2019年の『NHK紅白歌合戦』での『AI美空ひばり』は、1989年に亡くなってから没後30年を迎えた昭和の歌姫・美空ひばりさんの歌声を現代のAI(人工知能)技術を用いて再現するというプロジェクト

美空さんの歌声が蘇るとして、放送前から多くの注目を集めた。

放送では、AIで再現された美空ひばりさんが、紅白歌合戦のために制作された楽曲『あれから』を歌唱した。

美空さんの声は、ヤマハが開発した歌声合成技術「VOCALOID:AI(ボーカロイド:エーアイ)」で再現。

過去の音声データをAIに学習させる事で、本人の歌声に近づけた。

新曲の作詞を秋元康さん、振り付けを天童よしみさん、衣装デザインを森英恵さんが担当するなど、各界の協力を得て実現した企画だった。

NHK紅白歌合戦公式サイト
『AI美空ひばり』企画の紹介

放送後は賛否両論の声。「倫理的な観点」で議論も

『AI美空ひばり』企画には大きな反響があった。Twitterでは賛否それぞれの意見があり、激論が交わされていた。

「美空ひばりの(歌声の)抑揚なども上手く表現されていたと思う」「技術もここまで来たのか」「懐かしさに涙が出た」と賞賛する声があった一方、「あんなの美空ひばりじゃない」「死者への冒とくだと思う」「倫理的にも賛成はできない企画だった」などの意見もあった。

海外では2014年、音楽祭『ビルボード・ミュージック・アワード』でマイケル・ジャクソンが3Dホログラムなどのデジタル技術で蘇らせる手法を用いて”復活”し、話題となっていた。