国防生産法とは?新型コロナ対策でトランプ大統領が発動方針「将来における最悪のシナリオのために」

1950年に起きた朝鮮戦争への対応策としてアメリカで成立した法律。発動で何が出来るのか。

アメリカのトランプ大統領は3月18日、ホワイトハウスで記者会見を開き、カナダとの国境を一時的な閉鎖と「国防生産法」を発動する方針を明らかにしたと複数のメディアが19日報じた

共に新型コロナウイルスの感染拡大を受けた措置だが、「国防生産法」とはどのような法律なのか。

ホワイトハウスで記者会見するトランプ米大統領
ホワイトハウスで記者会見するトランプ米大統領
時事通信社

CNNによれば、「国防生産法」は1950年に起きた朝鮮戦争への対応策として成立した法律。

緊急時において、政府がより商品の製造業者などの産業界を直接的に統制できる権限を付与するもの。

国防生産法について、アメリカの連邦緊急事態管理局は「軍事・エネルギー、宇宙、そしてアメリカの国土の安全を保障するプログラムを支援するため、米国産業基盤から資源供給を促進、拡大させる大統領の主要な手段」だと説明した

会見後、トランプ氏はTwitterで「“中国ウイルス”と戦うため、国防生産法の発動にサインした。将来における最悪のシナリオのために我々はそれを発動すべきだ」と改めて発信した。

NHKニュースによると、トランプ氏は記者会見で、「最悪の事態に備え、現在よりもさらに多くの人工呼吸器などが必要になるかもしれない」として、人工呼吸器や医療用マスクや手袋などを生産する民間企業に増産を要請することを示唆していた

思い切った姿勢を打ち出したトランプ氏だが、記者会見の際、新型コロナウイルスについて“中国ウイルス”と再び発言

トランプ氏は、現地時間16日にもTwitterで同ウイルスについて“中国ウイルス”と投稿しており、「人種差別だ」などと批判を集めていた

注目記事