衆院選2021
2021年10月27日 08時17分 JST | 更新 2021年10月28日 09時54分 JST

衆院選、各党の「格差是正」政策は?若者の経済状況改善や教育支援策を比較【政党アンケート結果(2)】

若年世代の経済状況改善策、高等教育の負担軽減策、コロナ禍のセーフティーネットのあり方について9政党の回答をまとめました

10月31日投開票の衆院選では、格差をどのように是正するかについても議論になっている。格差是正や若い世代の将来不安に対して各党はどのような政策を考えているのか。

ハフポスト日本版と若い世代に政治や社会のニュースを発信している「NO YOUTH NO JAPAN」が、9政党(自由民主党、立憲民主党、公明党、日本共産党、日本維新の会、国民民主党、社会民主党、れいわ新選組、NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で)に対して実施したアンケートの回答を紹介する。

若年世代の経済状況、どう改善する?

このアンケートに先立ち、読者の皆さんが政治に対して「特に積極的に取り組んでほしい社会課題」(選択肢から複数回答)について聞いた【選挙アップデート for U30】アンケートでは、全世代を通して「格差是正・貧困問題」に対する関心の高さがうかがえた。

30歳未満の若い世代からは、 経済的な不安定さが、教育や雇用、子育てといった将来への不安につながっているとの声も寄せられた。 

・中小企業の収入がなかなか上がらない中、子育てや家事を両立しながら一生懸命働いても、その大半を税金として納めなければならず、限界を感じています。

・非正規雇用で若者が安定した生活を得られない状態が多いですが、それの具体的解決策などは考えられていますか?

(【選挙アップデート for U30】アンケートより)

そこで、若年世代の経済状況改善策について各政党に考えを聞いた。

企業が賃上げに対応できるよう補助金などを活用する考えや、最低賃金を引き上げることでセーフティーネット機能の拡充を目指す、職業訓練の機会を提供するといった回答が寄せられた。

 

Jun Tsuboike / HuffPost Japan
若者世代の経済状況、改善策は?

高等教育の負担をどう軽減する?

家庭の経済力が子どもの進学にも影響しているとして、教育費の負担軽減を求める声も多数寄せられた。

・親の経済力が理由で進学を諦める、諦めた人が自分の周りにもいます。そんな人たちへの支援として何か政治として出来ませんか

・昨今「親ガチャ」というフレーズがSNSを賑わせました。若い世代が「真面目に勉強しても、働いても報われない」と感じてしまう状況をどう変えたいですか

(【選挙アップデート for U30】アンケートより) 

2020年から大学などの授業料減免や給付型奨学金を柱とする修学支援制度が始まり、今回の衆院選でも各党が教育支援策の充実を訴えている。

大学生の2人に1人が奨学金を借りており、卒業後も重い負担となっている人が数多くいることを踏まえ、「さらなる高等教育の負担軽減を進めるか」について各政党に尋ねた。

9政党がさらなる負担軽減を「進める」と回答した。支援の範囲や内容、所得制限のあり方について、考えの違いが見られた。

Jun Tsuboike / HuffPost Japan
高等教育の負担軽減策

 

コロナで困窮する人への支援策は

コロナの感染拡大で経済的に困窮する個人や世帯に対し、さらなる経済支援を検討しているかについても聞いた。

8政党が「検討している」と回答。「検討していない」と答えたN党は、「現行の支援制度が充実しているため、新たな支援制度の検討よりも現行の支援制度の積極活用を推進していくべき」と説明した。

■具体策についての回答は?(一部抜粋)

自民 非正規雇用者・女性・子育て世帯・学生をはじめ、コロナでお困りの皆様への経済的支援を行う。コロナ禍で影響を受けた事業者に対して、地域・業種を限定しない事業継続・事業再構築支援を事業規模に応じて実施する。

 

立憲 雇用調整助成金の特例措置、休業支援金・給付金、緊急小口資金、総合支援資金等を延長する。住民税非課税の低所得者や新型コロナウイルス感染症の影響を受けて大幅に減収し生活を維持することが困難である人に対して、1人10万円を支給する。低所得のひとり親世帯(児童扶養手当受給者等)、ふたり親世帯を含む低所得の子育て世帯(住民税非課税の子育て世帯)に対し、児童1人あたり5万円を支給する。大学生等の今年度分の授業料の半額を免除するとともに、アルバイト収入が半減した学生に給付金を支給する。

 

公明 生活に困窮する方を支援するため、給付金の支給を検討するとともに、緊急小口資金等の特例貸付や、住居確保給付金の再支給、自立支援金について、申請期限の延長や支給要件の緩和を行う。

 

共産 コロナ危機で収入が減った家計への支援として、1人10万円を基本に「暮らし応援給付金」を5兆~6兆円規模で支給し、国民の暮らしを支える。いわゆる中間層(年収1000万円未満程度)を含め幅広く対象にする。生活が困窮している低所得者には手厚い支給をする。

 

維新 持続化給付金、家賃支援給付金の第二弾。申請ベースの制度から申請不要のプッシュ型制度へ。

 

国民 一律10万円の現金給付及び低所得者に対してさらなる10万円の給付。

 

社民 特別給付金、一人10万円を支給する。

 

れいわ 所得による細かい線引きを行わず、全ての方に「一律現金給付」を検討している。感染拡大が深刻になり封じ込めの緊急策が必要な場合では3ヶ月限定で毎月20万円、それ以外の場合には「デフレ脱却給付金」として毎月3万円を給付し、デフレ脱却完了とともに終了する。富裕層に対しては累進課税を強化し、後で回収する。

 

N党 現行の支援制度が充実しているため、新たな支援制度の検討よりも現行の支援制度の積極活用を推進していくべきと考える。支援が行き届かない国民がいる等の現行の支援制度に問題が発生した際は、必要に応じて議論をしていくべきと考える。

 

(文・澤木香織 グラフィック・坪池順/ハフポスト日本版)