「マツケンサンバ」なぜ再来?企業がコラボ起用の理由は…紅白17年ぶりの出場へ

東京五輪の開閉会式ではSNS上で「マツケンサンバ」待望論が浮上。CMやコラボ企画にも起用されました。2021年のフィーバーを振り返ります。
マツケンアリマ66を収録中の松平健さん
マツケンアリマ66を収録中の松平健さん
JRA提供

♬オ〜レ〜 オ〜レ〜

俳優の松平健さんがちょんまげ姿で金ピカの衣装を身にまとい、軽快なステップで踊りながら歌う「マツケンサンバII」。大晦日の紅白歌合戦で、17年ぶりに披露されます。

最初の社会現象を巻き起こしたのは、CDがリリースされた2004年。それから時を経て、2021年も再び脚光を浴びました。

でもなぜ今マツケンサンバなの...?今年の活躍を振り返るとともに、コラボ企画をオファーした企業やNHKに起用の理由を聞きました。

五輪の開閉会式で待望論

松平さんは2020年にYouTubeチャンネルを開設するも、当初は登録者数が伸び悩んでいました。同年の大晦日に放送された『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の特番で、松平さんがそのことをネタに取り上げたところ、登録者数が急増。その後も順調に数を伸ばし、2021年12月末時点で11万人を超えています

「マツケンサンバはまだか」

7月には、東京オリンピックの開会式前に楽曲担当者が辞任したことを受け、マツケンサンバの演出に期待する声がSNS上で高まりました。8月の閉会式でも、松平さんによるパフォーマンスを求める声がネット上で広がり、Twitterでは一時「マツケンサンバ」がトレンド入りするなど話題を呼びました。

「無茶なオーダー」も快諾

2021年は、マツケンサンバIIをCMのテーマ曲として取り入れたり、ウェブコンテンツで松平さんとコラボしたりする動きもありました。

日本中央競馬会(JRA)は、12月下旬に開催される有馬記念に合わせ、期間限定のウェブコンテンツ「マツケンアリマ66」を公開しました。JRAと松平さんがコラボしたミュージックビデオの制作にあたっては、マツケンサンバIIの振り付けを担当した真島茂樹さんも監修に加わっています。ビデオで流れる替え歌の歌詞には「牡馬」「牝馬」「有馬のカルナバル」などのワードが登場。レース中の騎手の顔が松平さんになる、ちょっと衝撃的なシーンもあります。

ミュージックビデオのほか、『健さんとおうちでアリマ』と題するゲームも公開されました。松平さんからの質問に対する答えを選んでいくのですが、答えを間違えたり、時間内に答えられなかったりすると「健さんのテンションが上がって踊り出してしまう」ためゲームオーバーに...。そんなぶっ飛んだルールがネットを沸かせました。

マツケンアリマ66
マツケンアリマ66
JRA提供

今回のコラボ企画で、なぜ松平さんにオファーをしたのでしょうか?

JRAの広報担当者は、起用の理由を「年末の有馬記念を盛り上げるにあたり、松平健さんのパワーは唯一無二であり、お力を借りれば多くの皆さんに楽しんでいただけると思ったからです」とメールで回答しました。

「(東京五輪の際に)SNSを中心にマツケンサンバが大きな話題となっていたことは認識しておりました。マツケンサンバIIであれば、より多くの人に競馬を知ってほしい、競馬未経験の方にもっと身近に感じてほしいという思いをうまく表現できるのではないかと思いました」

特設サイト公開後の反響について、担当者は「これまで制作した他のウェブコンテンツと比較しても、かなり多くのアクセスがありました。特にSNS上では、ミュージックビデオやゲームの体験・感想に関する投稿が連鎖したことから、より多くの方にお楽しみいただけたので非常にありがたく思っております」と振り返ります。

なぜマツケンサンバは多くの人の心を捉えるのかという問いに、「松平さん自身の魅力に尽きるのではないでしょうか」と担当者。「我々の無茶なオーダーにも快く応えていただき、一生懸命にダンスを踊っていただいている姿や時折見せるお茶目な仕草は多くの人を魅了してしまうからだと思います」と、コンテンツ制作時のエピソードを明かしました。

マツケンアリマ66の撮影時の松平健さん。リハーサルはほぼなく、いきなり本番に入ったといいます
マツケンアリマ66の撮影時の松平健さん。リハーサルはほぼなく、いきなり本番に入ったといいます
JRA提供

このほか、松屋は松平さんの出演するCMを11月に公開。テイクアウトの弁当を手に提げた松平さんが、マツケンサンバをもじった「マツベンサンバ」と歌いながら、街の人たちとともに陽気に坂を上る演出となっています。

NHK「大晦日を明るくカラフルに」

NHKは11月19日、紅白歌合戦の特別企画として、松平さんの出場決定を発表しました。2004年以来、2回目の出場となります。

マツケンサンバの魅力を繰り返し発信している音楽クリエイターのヒャダインさんは、紅白出場決定の知らせを受け、Twitterで「紅白にマツケンサンバII! やったぜ!! (叫び続ければ何かが変わることもあるということを実感。この世は捨てたもんじゃない)」と喜びをつづっています

NHKの広報担当者は、松平さんのオファーの理由について「全体の演出を含めた総合的な判断」と説明。「幅広い年齢層の人に知られ、支持される『マツケンサンバII』 で、大晦日を明るくカラフルにしていただきたい」としています。

松平さんの登場は、前半の一番最後の予定です。一年を締めくくる大舞台で、どんな素敵なパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか。