胸の露出でロックバンドの映像切り替えたMTV。本来の映像を公開するも再び批判浴びる【動画】

「なぜヴィクトリアは検閲されるのにダミアーノはされないの?」
MTVビデオ・ミュージック・アワードに出演したマネスキン。左から2人目がヴィクトリア
MTVビデオ・ミュージック・アワードに出演したマネスキン。左から2人目がヴィクトリア
Catherine Powell via Getty Images
絶大な人気を誇るイタリア出身のロックバンド「Måneskin(マネスキン)」。
8月28日に生出演した「MTVビデオ・ミュージック・アワード(MTV VMA)」で女性のベーシスト、ヴィクトリアの胸が露出した際、映像が切り替えられ番組に批判が寄せられたが、MTVが9月に入って本来の映像をインスタグラムやYouTubeで公開した。
しかしヴィクトリアの胸にはモザイクがかけられていたことで、再び批判の声も上がっている。

何があった?パフォーマンス中にトップスがずれ…

アワードでヴィクトリアは、ワンショルダーのトップスに、左胸にニップレスを着けた姿でパフォーマンス。5月にリリースされた「SUPERMODEL」を披露していた時にトップスが肩からずれて右胸が露出すると、会場全体を見下ろす風景に映像が切り替わった
マネスキンは、規範にとらわれない自由で反抗的なファッションスタイルが支持されている。ヴィクトリアはGQのインタビューで、「仕方なく胸を隠している」とコメント。女性の体が常に性的対象として見られること、そのため女性だけが胸を隠さなければならないという「社会の価値観」を批判している。
アワード当日のインタビューでも、ヴィクトリアはこのことについて言及。「男性が体を見せることと同じように、女性が体を見せることがもっと平等になれば」などとコメントしていた。
こうした背景から、放送コードはあるものの、ヴィクトリアの考え方に共感するファンからは映像の切り替えに対して批判の声が上がった。 この日はヴォーカルのダミアーノも上半身裸でパフォーマンスを行っていたことから、よりダブルスタンダードが際立った形だ。

「なぜヴィクトリアは検閲されるのにダミアーノはされないの?」

MTVはインスタグラムで「テレビではできなかった彼らのパフォーマンス全てを共有できて嬉しい」などのコメントとともにヴィクトリアの乳首にモザイクがかかった状態の動画を公開。
トップスがずり落ちたことを気にもせず、笑顔でパフォーマンスを続けるヴィクトリアの姿が印象的だ。
YouTubeの動画も会場全体を映すカットに切り替えられたものではなく、ヴィクトリアの乳首にモザイクがかかったものに変更されている。
しかしインスタグラムのコメント欄では動画の公開を喜ぶ声が上がる一方で、「なぜヴィクトリアは検閲されるのにダミアーノはされないの?」などのコメントも寄せられている。

「Free the Nipple(乳首解放運動)」、セレブらも訴え

女性だけが乳首の露出を咎められる現状については度々議論になっており、「Free the Nipple(乳首解放運動)」として、俳優やセレブを含め多くの人が訴えてきた。

俳優フローレンス・ピューは7月、胸が透けるドレスを着用した際に寄せられた批判に対してインスタグラムで「何を恐れているんですか?」とバッサリ。ハリウッドが作り上げた「性的に魅力的な体」の基準に抵抗することが自分のミッションだとも述べ、「Free the Nipple」に関連するタグをつけてドレス姿の写真を投稿した。

また、インスタグラムやフェイスブックは女性の乳首の写真を公開することを禁止しており、不満の声が少なくない。

歌手のマドンナは2021年11月、インスタグラムに投稿した乳首が写っている写真が削除されたことに対して怒りを露わにし、乳首をスタンプで隠して再投稿。「まるでその部分(乳首)だけが性的になりうるかのよう」「40年にわたる検閲…性差別…年齢差別、女性差別の中で、何とか正気を保ってこられたことに感謝したい」などとコメントした。