「ヘルプマークに酷似」と波紋、椎名林檎さんグッズのデザイン改訂を発表。「チェックが不十分」と謝罪

CD発売元のユニバーサルミュージックは、ヘルプマークの利用者や普及活動に努めている人に向けて、「ご不安・ご不快な思いを抱かせてしまいましたことを心よりお詫び申し上げます」と謝罪。新たなデザインも発表した。
デザイン改訂前のカードケース
デザイン改訂前のカードケース
ユニバーサルミュージック

椎名林檎さんのアルバムにつく付属グッズが「ヘルプマーク」に酷似しているとして波紋が広がっていた問題で、CD発売元のユニバーサルミュージックは10月18日、該当グッズのデザイン改訂とアルバムの発売延期を発表した

東京都福祉保健局のサイトによると、ヘルプマークとは、援助や配慮を必要としている人が、そのことを周囲に知らせることができるマーク。義足や人工関節を使用している人、内部障害や難病の人などが対象だが、身体機能等に特に基準を設けているわけではない。赤地に白の十字とハートマークが描かれている。

物議を醸していたのは、椎名さんのアルバム「百薬の長」【UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤】につくカードケースなどの付属グッズ。当初のデザインでは、ヘルプマークと同じく赤地で、白い十字とリンゴのマークがあしらわれていた。

発表では、内容とデザインを同社内で企画・検討したと説明。「デザインについて改めて弊社で検証しましたところ、法令の確認を含めた各種チェックが不十分であったこと、また、日本赤十字社及び東京都福祉保健局からも各マークの使用規定などについてご指導を頂きましたことなどを踏まえ、このたびの決定に至りました」とした。

その上で、「ファンの皆様、当該商品をご予約頂いた皆様、そしてリミックスアルバムの制作に携わって頂いたアーティスト及び関連各位の皆様にご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

さらに、ヘルプマークの利用者や普及活動に努めている人に向けて、「ご不安・ご不快な思いを抱かせてしまいましたことを心よりお詫び申し上げます」と重ねて謝罪。今後は制作物に対するチェック体制や社員向けのコンプライアンス・倫理教育を見直し、再発防止に努めるとしている。

公式サイトには、改訂後の付属グッズのデザインも掲載された。

改訂後のマスクのデザイン
改訂後のマスクのデザイン
ユニバーサルミュージック
改訂後のマスクケースのデザイン
改訂後のマスクケースのデザイン
ユニバーサルミュージック
改訂後の諸々券ケース(アクリル・カードケース)のデザイン
改訂後の諸々券ケース(アクリル・カードケース)のデザイン
ユニバーサルミュージック

発表全文は以下の通り。

椎名林檎 オフィシャル・リミックスアルバム 百薬の長 【UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤】付属グッズに関するお詫びと発売日変更について

平素より弊社商品およびサービスをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

11月30日に発売を予定しておりました、椎名林檎オフィシャル・リミックスアルバム「百薬の長」【UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤】に付属するグッズの内容について、多くの皆様からご意見をお寄せ頂きました。弊社にて検討した結果、当該商品につきましてはグッズのデザインを改訂するとともに、発売を延期いたします。

今回の【UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤】の付属グッズは、内容及びデザインを弊社で企画検討したものです。

そのデザインについて改めて弊社で検証しましたところ、法令の確認を含めた各種チェックが不十分であったこと、また、日本赤十字社及び東京都福祉保健局からも各マークの使用規定などについてご指導を頂きましたことなどを踏まえ、このたびの決定に至りました。

ファンの皆様、当該商品をご予約頂いた皆様、そしてリミックスアルバムの制作に携わって頂いたアーティスト及び関連各位の皆様にご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。

そしてヘルプマークをご利用の皆様、その普及に努められている皆様には、ご不安・ご不快な思いを抱かせてしまいましたことを心よりお詫び申し上げます。

今後は制作物に対するチェック体制および社員向けのコンプライアンス/倫理教育についても改めて見直し、再発防止につとめてまいります。

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