職場での「よく考えて」。何を、どう考えればいいのか? 具体的な対策を教えます

「よく考えて仕事をして欲しい」と言われたことはありませんか? そんな時、何を「よく考え」ればいいのか。『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』(共著)著者の小鳥遊さんが、具体的な対策を伝授します。
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Malte Mueller via Getty Images
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職場の先輩の説明に「???」

私は総務という職種を比較的長期に渡ってやってきました。

総務の仕事のうち重要なものの1つにオフィスの「レイアウト変更」があります。席替えをしたり、什器備品の置き場所を変えたり、増やしたり減らしたり…。

この「レイアウト変更」について、職場の先輩にやり方を教えてもらおうと質問すると、レイアウト変更が得意な先輩は嬉しげに話し始めました。

「まずここにある什器をあらかじめ取ってある会議室Aに逃してもらうでしょー、そしたら場所が空くから、●●部には荷物を持って移動してもらってー、そしたら元の場所が空くから××部みんなに移動してもらってーそれでー…」

私の理解が追いつかない速さで情報が繰り出され、「ちょっと待ってください!」と言うのが精一杯でした。

しかし、よくよく考えてみると先輩はただ「手順」と「結果」を言っていただけでした。

(手順1)什器を会議室Aに逃がす

(結果1)什器のあった場所が空く

(手順2)●●部が移動する

(結果2)●●部の場所が空く

(手順3)××部が移動する

私の場合、こういったことは書き出さないとなかなか理解できないのですが、先輩はこれが頭の中だけでできていたわけです。

何を「考え」ればいいのか?

仕事において与えられたタスクを「考え」て理解するためには、前述のように、その段取りである細かい手順を明確にすることが大切です。レイアウト変更は「段取り」が目に見えて把握しやすいのですが、結局は他の仕事もすべて手順を積み重ねて最終的な目的を達成するものです。

例えば、社内従業員へのインタビュー記事をメールマガジンとして配信を希望する取引先へ送るという仕事があったとします。その場合、「メールマガジンを取引先へ配信する」という結果のために必要な手順を洗い出していくと考えます。

世界的に有名なタスク管理手法「GTD(Getting Things Done)」では、「メールマガジンを取引先へ配信する」ことを「望むべき結果」と言っています。そうすれば、仕事の目的地が分かり、そこに到達するまでの手順を考えることができ、より解像度高く仕事を理解することができ、「よく考えている」状態へ到達することができます。

さらにもう1点。「よく考えて」と言われるときには、「気遣い」や「気配り」も合わせて求められているケースが多いです。

例えば、インタビュー記事の原稿を書いたら、内容の確認をお願いしてOKをもらう必要があります。そのために「インタビュー対象者へ原稿の確認をお願いする」「確認後の返答を受け取る」といった具合に、他者とのやりとりをあらかじめ想定して無理のないスケジュールで手順化すると、「よく考えて」いることになります。

それらをふまえると、まずは望むべき結果を明確化し、そのために他者とのやり取りも含めて必要な手順を無理なくスケジューリングしていくのが、「よく考えられた」仕事ということになります。

「考え」を見える化する

では、よく考えられた仕事をするためには、具体的にどうすれば良いのかをお伝えします。まずは、頭の中だけでその「考え」を止め置かず、紙やパソコンなどに書き出します。

◼️「(望むべき)結果」を書き出す

まずは、「(望むべき)結果」を「タスク名」として「誰に」「何を」「どうする」の3要素を揃えて書き出します。単純なことですが、目標とすべき結果を曖昧にせず特定するという意味では、「よく考える」ことの表れの1つとなります。

◼️結果を実現する「手順」を書き出す

そして、その結果を実現する「手順」を書き出します。

ここで重要なのは、自分の手順だけでなく、他者の手順や他者と共に行なう手順も書き出します。

下記の画像の中では、2、3、6、9が「自分」以外の手順になります。こうして、自分が取り組む仕事について自分以外も含めた全体の流れを時系列に沿って書き出すことが、「よく考える」ことの表れの1つとなります。

さらに、それぞれの手順に日付を付け加えていきます(配信予定日が9月22日、仕事が発生したのが9月1日として考えています)。

インタビュー日時のやり取り(手順1と2)から返答期限日まで5日間のバッファーを設けています。

また、インタビュー原稿の内容確認(手順5)からその返答(手順6)までは3日間、社内稟議を申請(手順8)して承認を受ける(手順9)まで4日間のそれぞれバッファーを設けています。他者の行動の所要日数にバッファーを設定することも、仕事で関わる他者への気遣いや気配りの表れであり、これもまた「よく考えることの表れの1つとなります。

このようにして、以下3点について「考え」を見える化すると、「よく考えた」仕事ができると思います。

  • (望むべき)結果をタスク名として書き出す
  • 結果を実現するための手順を書き出す
  • 他者とのやりとりを見える化して(時間的に余裕を持たせるなど)相手の行動に配慮する

曖昧な表現を具体的な手順に落とし込む

「よく考える」という言葉は曖昧なので、何をすればいいかを具体的な行動に落とし込みましょう。私から提示した「考え」の見える化は一例に過ぎませんが、これでかなり助けられた経験があります。よろしければやってみてください。

(文:小鳥遊 編集:毛谷村真木/ハフポスト日本版)

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