「木曽川氾濫」トレンド入り。緊急メールの配信訓練で取り違える人続出。河川事務所「可能な限り周知した」

配信訓練は自治体の公式Twitterや広報などで事前周知されていたが、把握していなかった人も多かったようだ。

木曽川氾濫を想定した防災訓練が5月21日に実施され、訓練として配信された緊急速報メールを本物と取り違える人が続出している。

緊急速報メールの配信訓練は、自治体の公式Twitterや広報などで事前周知されていたが、把握していなかった人も多かった様子で、Twitterで「木曽川氾濫」がトレンド入り。

ネット上では「雨も降ってないのにどういうこと」「驚きすぎて直ぐ閉じちゃって訓練って気付かなかった」と木曽川が実際に氾濫したのではと勘違いする人たちの声があがった。

緊急メールの配信訓練の対象となったのは愛知県の愛西市、津島市、弥富市、稲沢市、蟹江町、飛島村全域。10時半ごろに対象者に配信された。

国交省中部整備局の発表や同省木曽川下流河川事務所のツイートによると、配信訓練では「【訓練】氾濫のおそれ 警戒レベル4相当 木曽川で氾濫のおそれ」といった内容が送られた。

ネット上に複数投稿された配信文面と見られる文章も同様の内容だった。

配信訓練に対して「【訓練】の文字を大きくしてほしい」「自治体はもっと周知しないと」と訴える声も上がった。

一方で「【訓練】と書いてあるのが、いかに多くの人が見落としているかが浮き彫りになった」「店舗や回覧板で周知されていた」などと報告するツイートもあった。

国土交通省中部地方整備局の木曽川下流河川事務所によると、配信訓練の事前周知は国交省や河川事務所の公式サイト、対象自治体による広報や回覧板などを通じてされたという。電車内アナウンスや、高速道路のサービスエリアや協力を得られた商業施設でも掲示などをしており、担当者は「(周知は)可能な限りやっています」とハフポスト日本版に説明した。

緊急速報メールは、配信時に対象エリアにいた人に対して送付される。そのため、「車などで(その時間帯だけ)通りかかった人への事前周知には限界がある」とも話した。

配信訓練の文言については「緊急速報メールは国で統一されたシステムにおいて発出しているため、こちらでフォントなどを変えたりはできない」と説明。

全国の他の地域で配信訓練をするに際も「訓練の文言を強調してほしい」という問い合わせが数件程度あるという。

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