ファウルボールを投げ返した弟に、兄が号泣。父の日の野球観戦で心温まる出来事

父の日に、父は慰め役に徹しました
NESN

6月18日の父の日に行われた、大リーグのボストン・レッドソックス対ニューヨーク・ヤンキースの試合で、お父さんが息子ふたりを慰める心温まる出来事があった。

この日、レフト側で家族4人で観戦していたレッドソックスファンのマリガン一家の近くに、ファウルボールが飛び込んできた。

拾った観客が弟のチャーリーさんに手渡すと、チャーリーさんはそのままグラウンドに投げ返してしまった。

それを見て驚いたのが兄のジャックさんだ。地団駄を踏んで悔しがり、泣き出す姿がカメラに捉えられた。

その様子を見て「しまった」という表情を見せるチャーリーさん。父は泣く兄と、うなだれる弟を両手で抱き抱えて慰めたが、チャーリーさんは事の重大さに耐えられなくなったようで、椅子の下に隠れてしまった。

父親のパットさんは、「チャーリーはボールをもらって興奮し、素晴らしいボールをレフトに投げてしまったんです。兄はがっかりしました」と地元スポーツ局NESNの取材で説明している。

ただ、この出来事は涙では終わらなかった。

ファウルボールをめぐる兄弟のやり取りを放送で見たレッドソックスのクローザー、ケンリー・ジャンセン投手が、サイン入りユニフォームとボールを、チームスタッフを通して兄弟に届けたのだ。

涙を流していたジャックさんは、満面の笑みで贈り物を受け取っている。さらに、その後のインタビューで好きな選手を聞かれ「今はラファエル・デバースかな……あと、ケンリー・ジャンセン」と答えた。

ただ、チャーリーさんはまだ自己嫌悪から抜け出すことができなかったようで、父に抱き抱えられたまま、向けられたマイクには無言だった。

試合は、6-2でレッドソックスが勝利。一家にとって忘れられない父の日の野球観戦になったようだ。

注目記事