「最悪のスポーツ精神」と反感集まる。ハンガリーの女子テニス選手が試合中に取った不審な行動とは?【動画】

女子テニス大会「ハンガリアン・グランプリ」で地元選手の取った行動が物議を醸しています
テニス大会「ハンガリアン・グランプリ」に出場したアマリッサ・キアラ・トート選手(左)とジャン・シューアイ選手
テニス大会「ハンガリアン・グランプリ」に出場したアマリッサ・キアラ・トート選手(左)とジャン・シューアイ選手
SCREENSHOTS VIA ASIA NEWS TODAY/YOUTUBE

テニスプレイヤーが試合中に取った不審な行動が議論の的となった……。

ハンガリー出身のアマリッサ・キアラ・トート選手が、地元開催の女子テニス大会「ハンガリアン・グランプリ」で対戦相手のジャン・シューアイ選手(中国)に対して取った行動をめぐって反感を集めている。

問題の行動は、7月18日にハンガリー・ブダペストで行われた試合中に起きた。

ジャン選手が打ったフォアハンドを線審主審ともにアウト判定したことに、ジャン選手が異議を唱えた。その間にトート選手がライン際に近づき、ボールの跡を左足で擦って消したのだ。

SNS上にもこの時の様子を捉えた動画がアップされており、そのうちの1つでは、足でボール跡を消すトート選手に向かって「待って、待って、待って。ボール跡を消さないで」と言うジャン選手の声が聞こえる。

「なぜそんなことをするの」とショックを受けたジャン選手がコート上からトート選手に何度も呼びかける。それに対し、トート選手は「あなたが問題を起こしているから」と答えている。

ジャン選手はこの試合を棄権することに。

涙目のジャン選手は医療スタッフと話し、審判とトート選手それぞれと握手を交わし、棄権を表明。ジャン選手が背中を向けると、トート選手は勝利を祝うかのように両手を上げた。

ジャン選手はコートから去る前に、判定に異議を唱えた時にブーイングを浴びせた観客に対し、指をさして抗議の姿勢を見せた。

一連の問題を受け、女子テニス協会(WTA)は20日までに公式Twitterに声明を投稿した。「WTAは、いかなる形であれ、いかなる文脈であれ、人種差別を許さない」とし、問題については「現在調査中だが対処する」としている。

ジャン選手は自身のTwitterに、「練習に注ぎ込んだ努力はすべて間違っていた。ラインギリギリを攻めようと思って打ったのに、ラインに触れてもアウトになったんだから……。私の味方になって支えてくれたみんな、大好きです」とコメントを投稿した。

ネット上では「これまで見たスポーツ精神の中で最悪なものだった」「あなたの振る舞いはすばらしかった。ポイントや試合以上のものを勝ち取りました」「トート選手はポイントを獲得したかもしれないが、あなたは世界中のファンとサポートを得ました」「次の試合を楽しみにしてます」などジャン選手へのメッセージが相次いでいる。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。

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