アメリカ・オクラホマ州の判事が、裁判長を務める殺人事件の法廷でスマートフォンから500通以上のメッセージを送っていたことがわかった。判事補助の廷吏とやり取りしていたもので、検事の容姿をバカにしたり、証人を嘘つきと呼んだりしていた。
AP通信によると、問題になっているのはトレーシー・ソーダストローム判事。2023年7月に2歳児を殴り殺したとされる人物の裁判を担当していた際、法廷でスマホをいじり、SNSを見たりメッセージを送ったりするところが法廷カメラに捉えられていた。
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同州の最高裁判所長官が10月10日に提出した嘆願書にソーダストローム判事が廷吏に送ったメッセージの内容が記載されている。陪審員候補者への質問中の検事について「びっしょり汗をかいている」「なんで赤ちゃんの手をしているんだろう。すごくおかしな見た目をしている」などと書いていた。また、冒頭陳述を行っている弁護士のことを「すばらしい」と褒め、「拍手してあげてもいい?」と送っていた。
CNNがこのほかのメッセージについても取り上げている。ソーダストローム判事は証言に立った警察官のことを「かわいい」「1日中ずっと見ていられる」。証言に立った目撃者に見せられた動画の内容については「退屈だ」とし、ある陪審員がかつらかどうか推測もしていた。被告に不利なDNAの証拠が乏しいため、殺人で有罪になることはあり得ないというメッセージも送っていた。
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判事は裁判中ずっとスマホをいじっていたとされ、法廷カメラが撮影したもののうちの51分間分の動画には、過度にスマホ見ているところが映っていたとされている。
同州の最高裁長官はソーダストローム判事の罷免を勧告している。