TikTokクリエイターは気候変動をどう伝える?「生きにくくなるらしい。だからさ、うちらも他人事じゃないわけよ」

TikTokクリエイターの神堂きょうかさん、MOSCOさん、みいるかさんらが「みんなで学ぶ気候変動フォーラム」に登場。気候変動に関する動画を制作し、発表した。

動画プラットフォームのTikTok Japanが11月19日、同社初となる気候変動に関するフォーラムを開催。10〜30代を中心に約100人が集まり、気候変動について学んだ。

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フォーラムに先んじて10月には、TikTokクリエイターたちは専門家から気候変動について学び、どんな発信ができるかアイディアを出し合った。今回のフォーラムでは、学びを経て実際に制作した動画が公開された。

人気TikTokクリエイターが考えた、気候変動について今、私たちができることとは?

気候変動「横文字や漢字が多くてチンプンカンプンだったけど」

フォーラムに登壇し、制作した気候変動の啓蒙動画を発表したのは、TikTokクリエイターの神堂きょうかさん、MOSCOさん、みいるかさんの3人。

神堂さんは、「気候変動については学校で少し習ったぐらいで、元々そんなに興味があるわけではありませんでした」と話す。

「約1カ月前に専門家の方から気候変動について講習を受けたんですが、横文字や漢字が多くて…チンプンカンプンで頭を抱えました。ただ、分からないからこそもっと知りたいなという風には思って。自分でも調べてみたら、分かったことがたくさんあって、それを動画にしました」

米からできたストローを見せるTikTokクリエイターの神堂きょうかさん
米からできたストローを見せるTikTokクリエイターの神堂きょうかさん
Maya Nakata/ハフポスト日本版

神堂さんが制作した動画は「気候変動って知ってる?私もよう分からんのだけど」という一人語りから始まり、「どんどん気温が上昇して、自然災害が増えたりして、生きにくくなるらしい。だからさ、うちらも他人事じゃないわけよ」と気候変動を説明。

「こんな私でもできることがあるらしいから、やってみたいと思います」と、米からできたストローを使う様子や、普段捨ててしまいがちなブロッコリーの芯を使った料理など、いくつものアクションを紹介した。

「私と同じように(気候変動が)チンプンカンプンな人もたくさんいるんじゃないかと思って。初めて気候変動を学ぶ人も分かりやすいように実践して見せたり、言葉も分かりやすく噛み砕いた言い方にするなどを意識して作りました」(神堂さん)

TikTokクリエイターのMOSCOさんは、「若い環境活動家のドキュメンタリーなどを見て気候変動に興味を持ち始めた」という。普段から料理のコンテンツを配信していることもあり、食と気候変動について啓蒙する動画を発表した。

TikTokクリエイターのMOSCOさん
TikTokクリエイターのMOSCOさん
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MOSCOさんは一人二役で「何してるのが好き?」「え、食べること」「実は食品ロスを減らすっていうのも気候変動を和らげられるんだよ」などと会話を展開。

食品の生産から廃棄までの「食料システム」から温室効果ガスの排出量が世界の排出量全体の約3分の1を占めると推定されていることなどのデータも紹介しながら、食品ロスを削減するための方法を伝えた。

いるか好きのイラストレーター・みいるかさんは、元々海の生き物が好きで、水族館で働いていたこともあるそうだ。「私のファンは10代の子が多いので、まずはどんなことができるだろうと言う前にこの現実を知ってもらうことが先なのかなと思って、興味を持ってもらうきっかけになるような、ちょっと面白おかしい感じの動画を作りました」と説明した。

みいるかさんが制作した動画は、いるかのぬいぐるみたちが水道で水を浴びながら「大雨だー!」「最近天気変だね〜」「異常気象だー!」と会話するところから始まる。

「異常気象を引き起こしている温暖化、どうやって対策していけばいいと思う?」「ハイ!CO2をボコボコにする!」などユーモアのある会話も挟みながら、「気候変動をめちゃくちゃ噛み砕いて言うと、人間の生活から出ているゴミとかガスとかで地球が汚れていろんな悪い影響が出てるんだよね」などと説明。

ゴミを減らす、洋服のお下がり、食べ残しを減らすなどを例に挙げ、「私たちの生活で少しでも変えられるの」と日常からできることを紹介した。

司会を務めた気象予報士の根本美緒さんは、「動画を見ている間、観客の皆さんがニコニコしているのが印象的でした。楽しみながら気候変動を学べるって素晴らしいですね」とコメントした。

「気候変動を知ると、世界が広がって楽しい」

フォーラムでは、神堂さん、MOSCOさん、みいるかさんに加え、フォトグラファーのヨシダナギさんや専門家も加わって、「今、私たちにできること」についてパネルディスカッションも行われた。

子どもの頃マサイ族に憧れを抱き、現在は少数民族などを中心に写真を撮るヨシダさんは、「これまで気候変動について考えながら撮影したことはありませんでしたが、雨乞いのシャーマンの出番が増えたり、遊牧民族がこまめに移動しないと家畜の餌が足りなくなってしまい、生活が過酷になってしまったりする話はよく聞きます」と話した。

「私は最近離島に移住したんですが、そこではゴミの収集頻度が低いこともあって、島自体でゴミに対する意識が高いんです。それでペットボトルのゴミは出さないに越したことはないとマイボトルを持ち歩くようになりましたし、生ゴミはコンポストして肥料にするなど、1つ1つできることって意外とあるんだなって気づきました」(ヨシダさん)

フォトグラファーのヨシダナギさん
フォトグラファーのヨシダナギさん
Maya Nakata/ハフポスト日本版

MOSCOさんは「食品ロスを減らすために、例えばにんじんしりしりを作る時、皮ごと使うなど、料理配信をする時に今まで捨ててしまってた部分も積極的に使っていきたいです」と言うと、神堂さんも、「この前バーベキューをやった時に、料理人がピーマンを丸ごと焼いていて、種も含めてすごく美味しかった」など、食品ロスを無理なく減らす方法についてアイディアを出し合った。

TikTokクリエイターのMOSCOさん(左)と神堂きょうかさん(右)
TikTokクリエイターのMOSCOさん(左)と神堂きょうかさん(右)
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みいるかさんは、「ただ環境問題のお話をしても、多分みんなあまり耳を傾けて くれないと思う」と言う。

「海の生き物のお話をするときについでに(気候変動の話を)したりとか、お絵描き教室をする時に、 海の生き物の説明をしながら環境問題のお話もしたりすると、みんなすっごく聞いてくれるんです。そういう風な活動をこれからもしていきたいです」

神堂さんは最後に「元々興味がなかったけど、興味を持つと視野が広がってくる」と話した。

「例えば今日電車で来る時に、某寿司チェーンのフードロスの取り組みに関する広告を見かけて、気になってホームページをみてみたら、ガチャガチャのカプセルを紙にしていたことを知りました。そうやってどんどん見えてくるのは楽しいと思うので、これをきっかけにみなさん興味を持ってくれたらなって思います」(神堂さん)

TikTokの気候変動を学び発信するプロジェクト「みんなで学ぶ気候変動」
TikTokの気候変動を学び発信するプロジェクト「みんなで学ぶ気候変動」
Maya Nakata/ハフポスト日本版

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