「自分が苦しくない選択をして」小島よしおさん、いじめに悩む小6「こんな地獄が終わる?」への回答が胸を打つ

「理不尽なことをされている側だけが変わる必要はない」。小島よしおさんが考える「いじめとの向き合い方」。心温まるメッセージに多くの反響が寄せられています。
小島よしおさん(2015年)
小島よしおさん(2015年)
Sports Nippon via Getty Images

お笑い芸人の小島よしおさんが1月19日に自身のXを更新し、小学6年生から寄せられたいじめに関する相談への回答文を投稿した。

その内容に多くの反響が寄せられている。

文章は「よしおに相談を送ってくれてありがとう。今日まで、よく我慢していたね。こうやってよしおに気持ちを伝えてくれたこと、すごく勇気のある行動だと思う」という言葉から始まる。

いじめとの向き合い方について、小島さんの考え方が記されていた。

理不尽なことをされている側だけが変わる必要はない

小島さんはまず、「いじめはどんな理由があってもダメ」だと強調。その上で、いじめが起こる背景には「人はみんな一人ひとり違う『ものさし』を持っているのに、それを理解していない人が多い」ことが挙げられるのではないかと指摘した。

いじめが起きる要因の一つには、いじめる側の「ものさし」に当てはまらず、八つ当たりの対象になってしまうことがあるのではないかと推測。その上で、「みんな別々の生き物だ、ってしっかり理解しないといけないと思うんだ」とつづっている。

また、自己啓発本で紹介される「自分を変えよう」という言葉に対して、理不尽なことをされている側が変わる必要はないと強調。「もう一緒にいなくていいんじゃないかな」と自分を攻撃する人から離れることを勧め、その手段として「環境を変えること」をあげた。

環境を変えることを選んだ際には、状況から逃げたわけではなく「『自分が、より幸せでいるために選んだんだ』って考えてほしい」と記している。

小島さんは自身の友人だというさかなクンの言葉を紹介。

さかなクンは「魚も水槽という狭い世界ではいじめが起きる。大きな海に出ればそんなことはない」と言っていたとした。

親には『深刻なんだ』って訴えていい

小島さんはLINE等でいじめについて相談できることも紹介。

相談では具体的な状況を聞かれる可能性があるため、何をされたか記録をしておくと深刻さが伝わりやすいともアドバイスした。

親にいじめについて伝える際は「誤解が生じないように『深刻なんだ』ってことを訴えていいと思う」と伝えた上で、「いじめている子たちにはバレないように、忍者のように秘密裏に動くことがポイントだよ」とつづっている。

最後に、小島さんが大好きだという植物学者の稲垣栄洋さんの言葉を紹介。

よしおの大好きな植物学者の稲垣栄洋先生が「人は生まれてくるだけで、とてつもない競争を勝ち抜いてきた。これ以上競争をして苦しむのはおかしい」って言っていたんだ。

「人間は誰もがハッピーにこの人生を過ごす権利がある」「(相談者には)自分が苦しくない選択をしてほしい」とつづり、投稿を締め括った。

この投稿には「本当に温かくて心打たれる。あなたみたいな人がいてくれて良かった」「素敵な回答に胸を打たれました。離れることは逃げじゃないです。たくさん我慢して人に伝えることができたあなたはえらいです」など、多くのコメントが寄せられている。

この投稿は、AERA dot.で同日に公開された小島さんによる記事の内容をもとにつづられたものとみられる。

小島さんはこれまで、AERA dot.での連載を通して、子どもの悩みや疑問に答えてきた。2023年9月にはその内容をまとめた書籍『小島よしおのボクといっしょに考えよう』も出版している。

また、YouTubeチャンネル『小島よしおのおっぱっぴー小学校』にて算数をわかりやすく解説する動画を投稿しており、子どもたちから支持を集めている。

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