サラダやサンドイッチの材料として生のまま食べておいしいきゅうりが、アメリカで大規模回収される事態になっている。
食品の安全性などを管理するFDA(アメリカ食品医薬品局)が6月1日、同サイトに農作物生産業者が発表したきゅうりの回収案内を掲載した。サルモネラ菌に汚染されている可能性があるためという。
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きゅうりを回収しているのはフロリダ州できゅうりのほか、ピーマンやキャベツなどの農作物の生産から配送、販売までを手がける「フレッシュ・スタート・プロデュース・セールス」という1996年創業の会社だ。
5月17日から21日にかけてニューヨークやノースカロライナ、メリーランドなど計14州に配送されたきゅうりが対象だ。直径が約4〜5センチ、長さが約13〜23センチの皮の色が濃い品種のきゅうりだという。
ペンシルベニア州農業省が同社の生産物についてサンプル検査したところ、きゅうりからサルモネラ菌が検出されたことが、今回の大規模回収につながった。
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サルモネラ菌は食中毒や下痢などの症状を引き起こすことで知られている。FDAによると、深刻な症状につながる可能性があり、小さな子どもや高齢者、免疫が弱っている人にとっては命にかかわることもある。
健康な人の場合でも、発熱、出血をともなう下痢、吐き気、嘔吐、腹痛などの症状が出ることがある。
まれにではあるものの、サルモネラ菌が血液中に入り、感染性の動脈瘤や心内膜炎、関節炎などの重篤な病気を引き起こすことがあるとFDAは説明している。