米・マイアミに住むエレノア・ギッテンスさん(107歳)とライル・ギッテンスさん(108歳)が、結婚83年を迎え「世界最長の結婚生活を送る夫婦」としてギネス世界記録に認定されました。ふたりの合計年齢は216歳132日で、「史上最高齢の夫婦」としてもLongeviQuestに正式に記録されています。
この栄誉は、2024年10月に亡くなったブラジルのマヌエル・アンジェリム・ディノさん(享年106歳)とマリア・デ・ソウザ・ディノさん(102歳)夫妻から引き継がれたものです。ディノ夫妻は85年間の結婚生活を送り、今年初めまで世界記録を保持していました。
The Guardianによると、エレノアさん、ライルさんのふたりの物語が始まったのは1941年、クラーク・アトランタ大学のバスケットボール試合。選手だったライルさんと観客のエレノアさんが初めて出会った瞬間でした。徴兵が確実視される戦時下でも結婚を決意し、1942年6月4日、ライルさんが3日間の軍休暇をとり、ふたりはフロリダ州ブレーデントンで式を挙げました。The Westside Gazetteの取材に対し、エレノアさんは「あの日、彼にもう一度会えるか分からなかった」と振り返ります。
その後、ライルさんは第92歩兵師団としてイタリア戦線に出征。妊娠中のエレノアさんはニューヨークで軍用航空機の部品会社の経理として働きながら、軍検閲で黒塗りになった手紙を受け取り続けました。終戦後に再会したふたりはニューヨークで家庭を築き、戦時中に生まれた長男ライル・ロジャースさんに続き、アンジェラさんとイグネさんを授かりました。
Jerusalem Postによると、夫妻はともに公務員試験に合格し、政府職員として働く傍ら、夜にはマティーニを2杯作って語り合うのが日課だったといいます。現在はその習慣が「昼のビール」に変わりました。
また、ギネス世界記録によると、エレノアさんは69歳でフォーダム大学から都市教育学の博士号を取得し、夫妻は母校の同窓会活動にも長年携わりました。
娘・アンジェラさんのもとに移りマイアミで暮らす今も、ライルさんは「ニューヨークにいないなら、それは“キャンプしてるようなもんだ”」と笑いながら、「僕は幸せです。たくさんのことを共にしてきたし、今も一緒にいられることがうれしい」と語ります。
ふたりに長寿と愛の秘訣を尋ねると、エレノアさんは「お互いを愛しているだけです」と答え、ライルさんも「妻を愛しています」と微笑みました。
