1959年3月9日、東京・帝国ホテルで考案されたゼブラ柄の水着姿でデビューした「バービー」 。間もなく誕生日を迎えるバービーの歴史は、女性の可能性を信じ、その時代の「障壁」を切り拓いてきた軌跡でもあります。

2026年の国際女性デー、国連(UN Women)が掲げるテーマは「権利、正義、行動。すべての女性と少女のために」です 。
バービーは誕生以来、「You Can Be Anything(何にでもなれる)」というメッセージを届けてきました 。
NASAの宇宙飛行士団に女性が加わる10年以上前である1965年には、宇宙飛行士モデルが発売。1985年にはCEOバービーが登場し、PR事務局は「女性が重役会議に参加するようになる前から重役としての役割を担っていた」としています。
しかし、日本社会の現実はどうでしょうか。2025年11月には日本初の女性総理が誕生し、女性活躍への期待が高まりました。その一方で、同年の日本の女性社長比率は8.6%と、いまだ1割に満たないのが現状です。

「美しさに正義(正解)はない」バービーに見るインクルーシブな価値観

バービーは現在、35種類の肌の色、97種類の髪型、9つの体型、そして200種類以上の職業を通じ「美しさに正義(正解)はない」という考えを形にしています 。
2026年2月には当事者団体の協力のもと、「自閉症バービー」が登場しました。
刺激を和らげるノイズキャンセリングヘッドホンや、意思を伝えるためのAAC(補助代替コミュニケーション)アプリを表示したタブレットを身に着けており、PR事務局は「当事者の感覚に寄り添ったバービー」としています。
また、2023年に公開された映画『バービー』は「完璧な世界」に生きてきたバービーが現実世界と向き合い、自分らしさと女性の生き方を問い直すストーリーで世界的大ヒットとなりました。
作品の描き方には多様な意見も寄せられましたが、社会全体で「自分らしさ」や「幸せのあり方」を語り合うきっかけを作った作品として大きな反響を及ぼしました。
特定の「正義(正解)」に縛られず多様な在り方を提示し続けることが、バービーが体現するインクルーシブな価値観だといえます。

3月8日は国際女性デー。
バービーが社会のステレオタイプを書き換えてきたように、誰もが“自分らしい未来を描ける社会”へと一歩進めるため、できることを見つめ直してみませんか。