幻のTVアニメ『戦え!オスパー』復活へ。クラウドファンディング始まる【動画】

放送から50年以上たち、劣化したフィルムが倉庫で見つかる。修復・デジタル化に向けて製作者の孫がクラウドファンディングを企画しました。
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1965年に朝日ソノプレスから発売された『戦え!オスパー』のソノシート
1965年に朝日ソノプレスから発売された『戦え!オスパー』のソノシート
撮影:安藤健二

ビデオやDVDに収録されたことが一度もない「幻のテレビアニメ」が復活することになった。1960年代に日本テレビで放送された『戦え!オスパー』だ。制作当時のフィルムが見つかり、修復・デジタル化するためのクラウドファンディングが7月26日から始まった 。資金協力した人には試写室での上映会に招待するという。主催者は「できるだけ多くの作品を見たいと思う方に呼びかけたい」と話している。

■日テレ初の国産アニメ作品だった『戦え!オスパー』とは?

1965年12月7日付け読売新聞朝刊に掲載された『戦え!オスパー』の紹介記事
1965年12月7日付け読売新聞朝刊に掲載された『戦え!オスパー』の紹介記事
読売新聞社

『戦え!オスパー』は日本テレビ系で1965年から67年にかけて全52話が放送された。各話30分。日本テレビが初めて放送する国産アニメという触れ込みだった。超能力者の少年同士のバトルを描くもので、ムー大陸の生き残りの「オスパー」が、地球を征服しようとする「ドロメ」と戦うという内容だった。

アニメを制作した会社は、日本放送映画。親会社にあたる「国映」が2019年8月に試写室の倉庫を整理した際に、「戦え!オスパー 毒蛾の大群 初号」と書かれた箱に入ったフィルムが発見された。24分ほどが現存しており、オープニングやエンディングは含まれていない。

1966年9月20日に放送された第41話「毒蛾におそわれた町」の映像だとみられている。制作時から50年以上経過したフィルムは劣化がひどく、赤く変色してカールした状態だったという。

■制作トップの孫がクラファンを企画

「戦え!オスパー 毒蛾の大群 初号」と書かれたフィルムの箱
「戦え!オスパー 毒蛾の大群 初号」と書かれたフィルムの箱
国映提供

国映は現在、東京・銀座でTCC試写室の運営を主業務にしている。2022年4月、利用者から「『戦え!オスパー』のフィルムが現存していたら上映することはできないか?」という問い合わせを受けたことがきっかけで、フィルムの修復・デジタル化の作業に乗り出すことになった。カールしたフィルムは熱処理加工して平面に伸ばすため、デジタル化できるのは今回が最初で最後の可能性があるという。

フィルム修復のためのクラウドファンディングの目標金額は55万円。8月31日まで募集している。3000円の支援で、9月中に予定しているTCC試写室での上映会に招待される。3万円の支援で『戦え!オスパー 毒蛾の大群 』をBlu-rayディスクに収録したものが届くという。

クラウドファンディングを企画した国映代表取締役の矢元一臣さんは、『戦え!オスパー』の制作を指揮した矢元照雄さんの孫だ。「SNS上で多くの反響があったことから企画しました。この作品を見たいと思うできるだけ多くの方の期待に応えたい」とハフポスト日本版に話している。

■修復中の『戦え!オスパー』のフィルム内の映像

■クラウドファンディングの告知ページ