【スカーレット最終回】戸田恵梨香「この作品が自分の基盤になりそうな気がしています」

「いままで演じたことがない40代後半でさえもまったく違和感がありませんでした。これが”朝ドラ”のすごさなんだということを改めて感じました。」
戸田恵梨香
戸田恵梨香
時事通信社

【スカーレット】戸田恵梨香、「”朝ドラ”のすごさ」実感

NHKで放送中の連続テレビ小説『スカーレット』が28日、最終回を迎えた。この日、ヒロイン・喜美子役の戸田恵梨香が毎週の放送の中から印象に残ったシーンやエピソードについて語るブログ(公式ホームページ内)を更新。約11ヶ月におよぶスカーレットの撮影を終えて感じたこと、視聴者へのメッセージなどを語っている。

戦後、大阪から滋賀・信楽にやってきたヒロイン・川原喜美子(戸田恵梨香)が、貧乏な暮らしぶりにもめげずに良く働き、子どもの頃から絵を描くのが上手だった才能を発揮し、絵付け師、やがて陶芸家として、武志(伊藤健太郎)の母として生きていく姿を描いた本作。最終週は、白血病と闘いながら陶芸と向き合い続ける武志と過ごす日々のいとおしさをかみしめるような一週間だった。

戸田は「物を作るということは『生』ということだと思うんです。第18週で、喜美子が初めて完成させた自然釉の作品『うずくまる』を”取り上げた”とき、私自身は出産を経験したことがないのに、実際に子どもを産んだかのような感動を覚えたんです。物を作り上げるということは、誕生させる、生かす、自分の魂を吹き込む、ということなんだなと感じました。そしてこの『スカーレット』という作品のテーマが『生と死』なんだなと気づきました」と、回想している。

約11ヶ月間の撮影を経て、「喜美子が変化していくのと同時に私も変化していくことができた」という。これまでは「演じている役として学ぶことや進むことはあっても、私自身が置いてけぼりになってしまうことが多かった」そうだが、『スカーレット』の撮影中は「実質自分の時間はほとんどなかったのですが、私自身が置いてけぼりになることが一切なかった。それが初めての経験。役者としても人としても、とてつもなく成長させてもらったと思います」と語っている。

本作では15歳から40代後半までを演じたが、「いままで演じたことがない40代後半でさえもまったく違和感がありませんでした。これが”朝ドラ”のすごさなんだということを改めて感じました。『役を生きる』とはこれだ、と思いました」。

視聴者に対して、「水橋文美江先生が書く脚本には独特の世界観があると思うんです。視聴者の皆さんを信頼しているからこそ、大きく時間を飛ばしたり、逆に細かく描いたり。最後までこの一種独特な『スカーレット』の世界についてきてくださってありがとうございます。喜美子をはじめ登場人物たちを皆さんが愛してくださっているという声を聞くたびに幸せでした」と、感謝のことばも。

ブログの記事は、「『スカーレット』が、10年後も20年後も皆さんの心の中で生き続けるような、そんな作品になっていればいいなと思います。私にとってはこの作品が自分の基盤になりそうな気がしています」と結んでいる。

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