娘の背中に連絡先を書いたウクライナの母親。自分が死んだ時のために残す

ロシア軍がウクライナに侵攻した時、母親は恐怖から娘の背中に連絡先を書き残しました

ロシア軍が侵攻したウクライナで、親たちが様々な方法で自分の子どもを救おうとしている。

キーウ・インディペンデントのアナスタシヤ・ラパティナ記者は4月4日、自分の子どもの体に連絡先を書き込んだ親の写真を、Twitterでシェアした。

そして「ウクライナの母親たちは、自分が殺され子どもたちが生き残った時に備えて、子どもの体に家族の連絡先を書いています」と説明した。

同記者は「そして、ヨーロッパは今もガスについて協議している」ともつづり、ヨーロッパ諸国が、いまだにロシアからの石油と天然ガスの輸入停止を決められずにいる点を指摘した。

恐ろしい事態に備えるための行動

ラパティナ記者がシェアしたのは、ウクライナのサシャ・マコヴィーさんがInstagramに投稿した写真だ。

投稿によると、マコヴィーさんは2月にロシア軍のウクライナ侵攻が始まった時に、娘のヴィラさんの背中に家族の連絡先を書き込んだ。

自分と娘が引き離されたり、自分が死んで娘が取り残されたりした時など、恐ろしい事態に備えるための行動だったという。

また2枚目には、ヴィラさんのジャンパーのポケットに、連絡先の詳細を書いたカードを入れている写真も投稿している。

親子はその後国外に避難したものの、今でもカードをポケットから取り除くことができずにいるという。

マコヴィーさんは別の投稿で、今は南フランスの安全な場所で暮らしており「住む場所や支援を提供されている」と説明。避難を助けてくれたポーランドとフランスの人々に感謝した。

さらに「なぜ、私たちの街を侵略した悪と、ボランティアや励ましのコメントをくれた多くの人たちのような善が、同時に起こりうるのかわからない」ともつづっている。

国連は2月24日のウクライナ侵攻開始から4月4日までに、420万人以上がウクライナから避難したと報告している。

ロシア軍はこれまでに小児・産科病院や防空壕なども攻撃しており、子どもを含めた多くの市民が犠牲になっている。欧米諸国からはロシアの行為を「戦争犯罪」と非難する声が上がっている。

ハフポストUK版の記事を翻訳しました。

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