WBC、アメリカvsキューバ戦で観客乱入。反政府デモで拘束された人の自由を求める

「キューバの囚人に自由を」。アメリカvsキューバ戦は、抗議活動でたびたび試合が中断する展開になった
試合が行われたフロリダ州ローンデポ・パークで、フィールドに乱入した人物(左)と警備員(2023年3月19日)
試合が行われたフロリダ州ローンデポ・パークで、フィールドに乱入した人物(左)と警備員(2023年3月19日)
via Associated Press

アメリカ・フロリダ州で3月19日(現地時間)に開かれた、「WBC」(ワールド・ベースボール・クラシック)の準決勝、アメリカ対キューバ戦で、旗を持った観客がフィールドに侵入する出来事があった。

投稿された動画には、旗を掲げた人物が、外野の方からフィールド中心に向かって歩いていく様子が映っている。

ESPNのアルデン・ゴンザレス記者はこの観客が持っていた旗には「7月11日のキューバの囚人に自由を」と書かれていた、と伝えている。キューバでは2021年7月11日に、市民による反政府デモが起き、参加者などが身柄を拘束された。

選手らが静観する中、警備員が駆け寄ってこの人物を取り押さえたが、この後もキューバの旗を持った人物などがフィールドに侵入し、たびたびゲームが中断した。

試合が開催されたフロリダ州は、共産主義の体制に反対した多くのキューバ人たちが亡命する地であり、マイアミにはキューバ系アメリカ人のコミュニティがある。

AP通信によると、19日の試合では、球場の外でキューバの体制などに対する抗議活動が行われた。

キューバの体制などに抗議するキューバ系アメリカ人(2023年3月19日)
キューバの体制などに抗議するキューバ系アメリカ人(2023年3月19日)
via Associated Press

また、ターロックジャーナルのクリス・コレア記者は、球場でもキューバの自由を訴える旗が掲げられたと伝えている。

試合は14-2でアメリカが勝利し、決勝進出を決めた。

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