いやいや、めでたい。東京のプレゼン見て、そのまま寝落ちして、朝起きたらガッツポーズですよ。
さて、このオリンピックですけれど、できれば東京オリンピックではなくて、日本オリンピックになったら良いな、って思います。
どういうことかと言うと、東京という一つの町を超えて、日本全体の課題を解決することを後押しするような機会になってもらえたら、と思うのです。
例えば、福島の汚染水問題。
総理は「アンダァァァァコントロールゥゥゥ」(JoJoね)って宣言しました。本当に制御できているかは置いておいて、国がやるよって国際社会に宣言したわけですから。
これまで通り、東電任せじゃなくて、がっつり国の金入れて、世界中からプロ呼んできて、史上最大の作戦を展開して汚染水漏れを防ぐ機会にしてもらえば良いのです。東京オリンピックの存在で、被災地の問題の解決を後押しするのです。
また例えば、障害児者問題。
2020年には、オリンピックだけでなく、パラリンピックが開催されます。パラリンピックでは、世界中のパラリンピアン達が東京に来るのです。その時に、小洒落たレストランで車椅子拒否される東京じゃ、ダメなんですよ。
もう、ハードでもソフトでも、世界一バリアフリーな都市に変貌するのです。そして世界中から来た障害者の方々に、さすがだわ、東京!と思ってもらわないといけません。
東京がむちゃくちゃ障害児者に対して積極果敢な政策を打ち出して、変貌を遂げたらどうでしょうか。
隣の横浜は「俺たち、やばくね?うちらだって国際会議いっぱいやってっから、東京レベルに合わせないと・・・」とか言って変わって、それを見た大阪が「負けへんでー!」とかなって変わって・・・とドミノ式に全国的に変化していけば良いわけです。
それは必ず、2050年にやってくる、高齢化率40%のというハイパー高齢社会への備えとしても、機能していくはずです。
更に例えば、LGBT問題。
日本も人ごとではありません。アメリカの一部の州やヨーロッパ各国では、同性婚はOKされているのに、日本では全く許可されていません。
それによって、LGBTの人達は、パートナーの人と生命保険にも入れず、病院での付き添いもできない状況です。
これ、オリンピックホスト国として、どうなのよ!?というツッコミが来るのは分かりきったことです。
ならば、2020年を目標に、日本も同性婚を含めたLGBTの方々への市民権拡大を本腰を入れて取り組むべき。
そうすることで、日本全体がLGBTに寛容な国に転換できるのです。
このように、オリンピックという黒船を使い、「とにかく2020年までにむっちゃ良い国にしようぜ」とテンション上げて取り組めれば、それはもう東京オリンピックじゃなくて、「日本オリンピック」にすることができるのではないでしょうか。
高度経済成長の象徴としての1964年東京オリンピック。2020年の東京オリンピックは、世界中から尊敬される新生日本の象徴になったら。
プレゼンは総理とか知事とかに任せましたが、こっからは僕たち国民も参加して、そんなオリンピックをこの手で創っていこうじゃないですか。
(この記事は駒崎弘樹公式ブログに掲載された9月9日付記事の転載です)