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2016年01月19日 23時20分 JST | 更新 2017年01月18日 19時12分 JST

【雪に弱い東京、新交通アプリ待望論】~働き方の見直しも~

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18日の東京都心部の雪による交通の混乱は毎度のこととはいえ、このICTの時代において、何故このような事態が毎回起きるのか、考えさせられることが多かった。

まず、公共交通機関からユーザーへの情報提供の問題だ。筆者がいつも使っている私鉄の駅は午前中入場規制を行ったため、改札から駅構内、さらに隣接する商業施設のオープンスペースにまで数百メートルの行列が出来、大混乱が続いた。その間、駅構内に閉じ込められた人たちは、ただひたすら列に並んで身動きが取れない、という難行苦行を強いられた。

しかし、地下を走る私鉄と並行して、地表では同じ私鉄系のバスが何本も走っており、そちらの方がよほど早く都心に到達できたのだが、駅で列に並んでいる人は知る由もなかった。せっかく何時間も並んでいるのだし、バスもおそらくものすごい混雑でどうせ乗れないだろうし、道も大渋滞だろうから鉄道の方が早い、と判断し、駅構内から動かない選択をしたものと思われる。

当然筆者もそう思いつつ駅に向かったのだが、駅に着く前にたまたま来たバスにすぐ乗れたので、それを駅構内で並んでいる人たちに知らせようと思い、駅名をハッシュタグにして、バスの方がより良い選択であることをTweetした。しかし、どれだけの人に届いたのかはわからない。夕方のテレビニュースで、筆者が都心についた時間(正午過ぎ)、まだその駅構内に人が滞留していた映像が流れていたのを見ると、おそらく人々は辛抱強く入場規制が解かれるのを待っていたに違いない。

こうした事態を顧みると何かおかしい、と気づく。本来、適時適切な情報提供は鉄道会社が行うべきだろう。アプリなどを通じてリアルタイムに人々に知らせることで少しでも混乱を防ぐことが出来たはずだ。それなのに、JR含め、各私鉄や地下鉄各社は、使い勝手の良い交通情報を提供するアプリを未だ提供していない。

アメリカでは既にすべての交通手段で最適なルートをユーザーに提供するアプリが実用化されている。どの交通機関を使えば目的地に最短で到着できるかをリアルタイムで提供するサービスだ。日本でもオープンデータを活用し、こうしたサービスの立ち上げが急務だ。首都圏で災害が起きたときには必須だろうと思われる。渋滞を減らし、人々の移動のロスを低減させることは、社会全体の生産性を上げることに繋がる。

次に、働き方の問題だ。深夜からの降雪と午前中の積雪が予報されていたのに、企業も教育機関も午前中の時間差通勤・通学や自宅待機の通知を出したところは少なかったと思われる。雪だろうが被災した直後だろうが、仕事に向かおうとする日本人の姿勢は褒められるべきだろうか?駅の構内に数時間も待っていることは壮大なマンパワーのロスではないか?ましていわんや降雪の最中、風邪をひいて寝込んだら目も当てられない。

企業のリスク管理として、早々に従業員には在宅を指示し、どうしても必要な会議があるならオンラインでやればいい。そんなベーシックなテクノロジーすら導入していないとしたらその企業の将来はないだろう。どうしても午前中から社にいなければならない人は前泊すればいいだけの話だ。

毎回繰り返されるこうした混乱は、ちょっとした工夫とテクノロジーで未然に防ぐことが出来る。官民挙げて対策(サービス)を考えてもらいたい。首都直下地震が起きてからでは遅いのだ。