総選挙で何万票取っても、自治体議員選挙で勝てるとは限らない

できるだけ有権者の皆様の近くで、皆様の顔を見て、お互いの目の奥の光や、握手で握った手の熱で「信頼」を積み上げていくのが本来の姿ではないかと思っています。

4/26の板橋区議選から1ヶ月以上経過してしまいました。

選挙が終わってもバタバタの繰り返しでして、実は、選挙期間中にみんながいろいろ殴り書いたホワイトボードを消したの、昨日なんですよ^^;

そんなこんなでブログも滞っておりましたが、ブロガー議員として有名なおときた駿都議が私を取り上げてくださいましたので、感謝しつつ、返礼としてひとネタ書かせていただこうかと思います。

今回の選挙はとにかく歩きました。

私は選挙期間中、私がいまどこにいるかをリアルタイムに(特に関係者に向けて)知らせるため、本来はランニングなどに使うアプリ「Runtastic」を常時起動していたのですが、履歴を振り返ると、選挙戦最終日は高島平の中しか動いてないにもかかわらず、44.23kmを移動していたことがわかります。

Nakatsuma Joutaさんのアクティビティ (2015.4.25 | ランニング | 44.23 km | 13:43:07)

車も使っているので44.23kmをすべて歩いたわけではありませんが、それでも数十kmは歩いていることは間違いないと思います。

自治体議員選挙とは...いや、本来、選挙とはこういうものではないかと思います。

できるだけ有権者の皆様の近くで、皆様の顔を見て、お互いの目の奥の光や、握手で握った手の熱で「信頼」を積み上げていくのが本来の姿ではないかと思っています。

▪ 2000〜3000票なら簡単に取れる...と思ってません?

ブロガー議員として有名なおときた駿都議が、統一地方選挙を振り返って、ネットを活用した次世代型候補者として、筆頭に私をご紹介くださいました。ありがとうございます!

地味だけど(?!)地道なネット・政治活動で統一地方選挙を勝ち抜いた、次世代型の候補者4選

ご紹介いただいたのは本当にうれしいのですが、文章の端々に、なんか私と感覚が違うなぁ...と違和感を感じるところがあるのですよね。

この違和感をきちんと書けば、おときたさんのみならず、多くの人びとが誤解しているであろう自治体議員選挙の実態をご紹介することにもつながるのではないかと思いまして。

よくある誤解は、

「自治体議員選挙は当選に必要な票数が少ない。だから簡単だろう」

というものです。

おときたさんも、上記エントリでこんなふうに書いています。

『これはとかく組織票だ、お金だと言われる政治・選挙の世界において、特に若手の政治家にとっては明るいニュースではないでしょうか。2000票~3000票を獲得すれば当選できる選挙制度では、きちんとした活動をしていれば有権者の心を動かすことができる証明でありましょう。』

この言葉からは、

「2000〜3000票くらいの票数、ちゃんとやってれば取れるはずだ」

というニュアンスが感じ取れます。

恐縮ですが、板橋史上最も熾烈な区議選をかろうじて生き残った身としては、正直言って「甘い」と思えてしまうのです。

衆議院議員小選挙区選挙。参議院議員選挙。首長選挙。都道府県議会議員選挙。基礎自治体議員選挙。

これらはそれぞれ、まったくちがう選挙です。

どうやって選挙に勝つか、という考え方を、それぞれ根底から違うアプローチで考えなければなりません。

▪ 総選挙で2万6000票取った人が、千代田区議選で320票しか取れなかった

「国政選挙に出て何万票取ったから、このまま板橋区議選に出れば、ラクラク当選できるだろう」

こういう、私などから見れば噴飯物の発想をする人がいるものでして、板橋周辺でもそういう方がポツポツおったわけです。

世の中そんなに甘くありませんよ、というケースを2つご紹介しましょう。

A候補のケース

A候補は、昨年12/14投開票の衆議院議員総選挙に東京第11区(板橋区)から出馬し、わずかその4ヶ月後、板橋区議会議員選挙に出馬してきました。

それぞれの結果は以下のとおりです。

わずか4ヶ月前に1万5000票以上獲得していても、板橋区議選では当落ラインである2,612票(これすなわち、私の得票数です^^;)に届かなかったわけですね。

もうひとつ、板橋まわりのケースをご紹介しましょう。

B候補のケース

B候補は元豊島区議ですが、2012年の衆議院議員総選挙に東京第11区(板橋区)から出馬し、その後、先の統一地方選挙において、どういうわけか千代田区議会議員選挙に出馬してきました。

千代田区は有権者数が少なく、今回の千代田区議選の当落ラインは477票でした。

「500票くらいなら取れるだろう」などという考えだったのでしょうか?

その結果は、以下のとおりです。

このケースでは、時期が離れていたり、所属政党がちがったり、そもそも異なる選挙区の選挙は比べられませんので、単純に比較することはできないのですが、しかしそれでも、2万6000票を獲得した自分なら500票くらい取れないはずがない…などという考えをもし持っていたのであれば、それはあまりにも安易であると言わざるをえないわけです。

基礎自治体議員とは「顔の見える存在」でなければなりません。

一人、また一人と支持者を増やしていって、積み上げて、初めて当選の報を聞くことができます。

私が今回の板橋区議選で最下位だったのは、そういう積み上げがまだまだ甘いということにほかならないわけです。

じゃあ、ネット選挙には意味がないのか? という疑問も起こります。

事実、私も選挙後「ネットに時間をかけすぎだ」というようなご意見も多く承りました。

その意見は確かにもっともで、私はもっともっと地域密着でやる必要があるのですが、しかし、政治家のネット活用の意義は高くなることはあっても低くなることはない、と考えています。

このあたりは、次の記事でまたお話しましょう。

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中妻じょうた 板橋区議会議員 – Facebookページ

(2015年6月2日の中妻じょうたブログより転載)

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