小泉元首相「ウソとわかってて、ほっかむりすることはできない」―「日本と原発 4年後」上映会in板橋

「なぜ、リベラルは常に負けるのですか?」

今年の3.11は、板橋区立文化会館で1,000人近い区民の皆様とともに、映画「日本と原発 4年後」を見て過ごしました。小泉純一郎元首相をはじめとする、いわゆるエスタブリッシュメントな方々が「脱原発」を訴えることには、大きな意義があります。

全国で原発再稼動差し止め仮処分を求める活動を行っている河合弘之弁護士が、自腹を切り、自ら監督して作った映画です。

全国で約1,000回の上映会が行われ、累計観客動員数は約7万人とのこと。

会場の板橋区立文化会館大ホールは、1,000人近い観客で埋め尽くされました。

2階席まで埋まってます。すごいです。

この写真の右側におられるお二人が、この上映会の主催者。

株式会社リブラン社長、鈴木雄二さん(右)。

株式会社タニタハウジングウェア社長、谷田泰さん(左)。

板橋区きっての経営者であり、地元の有力者です。

「なんか、原発問題って口にすると、ヒステリックな議論になりがちなんだけど、フツーに話ができる環境をまずは作りたいな、と」(鈴木雄二さん)

上映に先立って、小泉純一郎元首相のあいさつがありました。

いやー、板橋までおいでいただけて光栄です^^

これを楽しみに来た方も多かったのではないでしょうか?

「首相時代、原発は安全で、安く、クリーンなエネルギーだと説明を受け、それを信じていた。しかし、それが全部ウソだとわかった。

政治家を引退したのだから、何も言わないでいるという選択肢もあった。しかし、それでいいのか。ウソだとわかっていてほっかむりしていいのか。その想いから、原発ゼロをめざして運動を続けている」(小泉純一郎元首相)

想いのこもった小泉元首相のあいさつに、満場の拍手がありました。

上映終了後、監督を務められた河合弘之弁護士が壇上に立ちました。

エネルギーの塊のような方です。

これを見た人は必ず脱原発を確信するようになります。したがって、この自主上映そのものが脱原発運動になります。「脱原発運動のために何かしたいのだけれど何をしていいのか分からない」という方がいます。その様な方こそ自主上映運動をお願いします。(河合弘之弁護士)

単にフレーズを繰り返すのではない、「7万人の脱原発の論客」を生み出したということです。

ものすごい効果ですね...!

それと、この上映会の前、私が主催するイベント「原発に頼らないエネルギー政策、あり〼」の告知のために大山駅前で街頭演説をやっていたのですが、そこに、この上映会を見に来た維新の党の小野次郎・参議院議員が降りてきました。

大喜びでチラシを受け取ってくれて、固く握手をしてくれましたね^^

いやー、ほんとに千客万来、不思議な出会いの場となった5年目の3.11の板橋でした。

小泉元首相を受け入れられない左派ジャーナリスト。だからリベラルは常に負ける

そんな、未来への勇気が湧くような1日に水を差すようなツイートを見てしまいました。

「小泉さんの影響力は絶大です。それを認めてリベラル派は協力しないと」

というツイートに返信して、ある左派ジャーナリストが、

「雇用破壊も奨学金の破壊も小泉構造改革から。イラク戦争も。罪だらけの小泉にとってつけたような脱原発、信用しろという方が無理」

とツイートしていました。

あーあ。

だから、リベラルは常に負けるのです。

私は2/4に参議院議員会館で行われた、「自治体議員立憲ネットワーク」の勉強会に参加しました。

リベラル派の論客として著名な、山口二郎・法政大学教授がご講演されました。

リベラルの結集を訴える山口教授に、私は日頃からの疑問をぶつけてみました。

「なぜ、リベラルは常に負けるのですか?」

山口教授は、いわゆる左派・リベラルの人々は意見の違いでいさかいを起こし分裂しやすい傾向があるのではないか、目的のために結集することが重要だとおっしゃいました。

まさにそのとおりです。

私たちの目的は何か。

子どもたち、孫たち、さらにその先の世代に渡って、安心して暮らせる持続可能な社会を「いま・ここ」から作っていくことです。

そのために必要なことは何か。

より多くの人々と話し合い、協力し、よりよい方法を模索して、一歩ずつ前進することです。

(2016年3月13日「中妻じょうた公式ブログ」より転載)

注目記事