BLOG
2018年10月11日 15時50分 JST | 更新 2018年10月11日 15時52分 JST

祖母が 97歳でこの世を去るまでの7年間の記録。「懐かしいというより、尊い」

極めて個人的なものだけれど、 先に触れたように見ようによっては普遍的でもある。

Kazuhiko Iimura
Kazuhiko Iimura

長い間やろうと思っていても、

なかなか実行に移せなかったこと。

それが撮りだめた家族の日常映像を編集して、

ひとまとまりの記録にすること。

まずは祖母に関するところだけでも...と決心して、

数年前から仕事の合間に少しずつ作業をして、

去年の夏、一応完成した。

以下は、そのときに記した文章です。

がんとの闘いを何度も克服し、97歳まで生きた祖母。

完成したVTRは、

祖母が90歳のときの正月から始まり、

97歳でこの世を去るまでの7年間の話だ。

その間に生まれた、

うちの子どもたちの素材も組み込んだ。

撮影舞台は、ほとんどが実家。

シーンも私どもが実家を訪れる盆と正月が大半だから、

当然、似たような場面の繰り返しになる。

ところが、実際に映像や写真を時間軸で見ていくと、

毎年の繰り返しだからこそ、

「そうなのか...」

と合点するところが多々あった。

photo:kazuhiko iimura
ばあちゃんと万弥とブレット= 1998年6月21日

当然ながら祖母は年々、老いていく。

"老いが深まる"といった方が適切かもしれない。

けれども、

「生きよう!」

「生き切ろう!」

とする意思は健在で、

末期がんで死の淵に瀕したときも、

70年間連れ添った夫(祖父)と死別したときも、

祖母は強い意志でその都度、奇跡的な回復を遂げた。

もちろん歳が歳だから、顔に刻む皺は年々深くなるし、

幾度となく繰り返される玄関をでる様子は、

一人でスタスタ歩いている姿から、

家族の誰かに抱えられて移動する姿へと変わっていく。

けれども、それは単なる身体的な老いでしかないようで、

祖母の老いと反比例するように、

年々成長するひ孫たちに接しては、

祖母は自身の中にある、

「生きる力」を再確認していたように思える。

photo:kazuhiko iimura

家族の中に高齢者が存在していること。

自宅とケアハウスを行き来する祖母の生活。

そんな祖母の生活を支える父や家族の日常。

話を少し一般化してみると、

当時のあの家には、

「在宅介護」や「老老介護」、「施設と自宅」...等々の問題が、

すべて当たり前に存在していた。

その上で、家族や親族が高齢者を敬い、ともに日常を生きる。

もちろん、介護する側の負担は大きい。

実家にいる家族たちの苦労は並大抵ではなかったはずだ。

でも、だからといって特別なことをする訳じゃない。

明るく楽しく...

どんなときでも...いつも通り、普段通り。

そんな「いつも通り」がどれほど大切で、

どれだけ掛けがえのない時間だったことか。

懐かしいというより、尊い。

Kazuhiko Iimura

さて、現実的な編集作業はといえば、

これが思っていたより大変だった。

7年間とはいえHi-8やDVの映像が、テープで約40本分。

その中から祖母にまつわる部分だけを抜きだす。

もちろん写真もたくさんある。

そんな素材を時系列にそって忠実に並べていった。

ナレーション原稿を読んだのは娘(現在、大学生)。

彼女が生まれたとき、祖母は94歳。

当時の記憶なんてないだろうけれど、映像は雄弁だ。

きっと彼女なりに「なにか」を見つけたはず。

結局、1時間15分ほどの「記録」になった。

それ自体は極めて個人的なものだけれど、

先に触れたように見ようによっては普遍的でもある。

だから、

今回再編集してブログにアップすることに...。

とはいってもネットで見る動画としては、

さすがに1時間15分は長い。なので全体を40分ほどに短縮。

さらに「上」「中」「下」と、

約15分ほどの動画、3本に分けました。

ひとつの「家族のかたち」として眺めて頂ければ幸いです。

興味のある方は、

時間のある時に、

一本ずつご覧ください。

Hana's Life~ハナばあちゃんと子どもたち(上) ↓

Hana's Life~ハナばあちゃんと子どもたち (中) ↓

Hana's Life~ハナばあちゃんと子どもたち (下)↓