こんにちは、今回KitchHike2回目のKatoです。今回は初めて体験談を投稿します!
台湾は20歳で訪れたぼくの初めての海外旅行先なので、いくら世界中に旅をするようになっても、初恋のようにいつも憧憬の中に現れます。台湾で知り合った親切な友だちの顔や、賑やかな夜市、そして屋台のごはん。
そしたらなんとKitchHikeで阿佐ヶ谷に住んでいる台湾人COOKを発見。あの台湾ごはんが食べられる期待を寄せながら早速予約しました。もちろん、それまできっぱり中華料理断ちして土曜日を待ちました!
■当日は駅で待ち合わせして一緒に買い出しを。
当日、COOKのポーハンさんと駅前で待ち合わせし、スーパーで野菜の買出しを済ませ、マンションに到着。ぼくら3人のゲストを部屋に通していただき、間もなくするとキッチンからいい香りが漂い始めました。台湾から持ってきたというレトロな炊飯器にいれた玄米入りのご飯が炊きあがり始め、土鍋からはごま油で炒めた生姜と鶏肉のいい香り。
台湾から持ってこられたというレトロな炊飯器です!
ポーハンさんは料理中でもぼくらに「台南で有名な鶏の料理屋は山の近くにあって、その場で首を刎ねるから新鮮な肉が堪能できる」などと、こまめに捕捉を入れたりしてくれます。
ポーハンさんの部屋には、「ねぷた」の金魚や「祇園」の逆鉾のペナントな郷土玩具が飾られていました。東日本大震災の復興ボランティアで東北に訪れたり、日本中を旅しているポーハンさんの忙しい成果を垣間見た気がしました。
料理しながらもぼくらとの会話は途絶えず、故郷の台南が話題にあがると、
「台南は世界でもっとも料理のうまい町です。」
と力説するため、台所から出て来ては、こちらへ演説しにきてくれて (笑) 。
それが終わるとまた包丁で大根をトントンと刻みに戻ります。
なんでも台南のレシピとは創意工夫、融通無碍にして家ごとに異なるため、無数のレストランがそれぞれのファンの熱い支持のもと、存在するらしいんです。
「大根は体を冷やす食材なので温める生姜を使う必要がある。」
「じゃ日本の大根おろしはダメなの?」
「それはレシピにショウガない。」
と自分で言ったことが駄洒落だと気付くと、顔を赤くして笑ってしまうような駄洒落好きのポーハンさん。
■そして待ちに待った懐かしの台湾料理!
そんな笑いの絶えない会話をしているうちに、まずは朝ごはんによく食べるという蛋餅 (ダンピン) が登場しました。
台湾溜まり醤油とチリソースが皿を美しく彩ります。
ぼくは人の家を訪れると冷蔵庫を覗く趣味があるので (笑)、ポーハンさんに「さっそく見せてね」と扉を開かせてもらいました。そこには、台湾の調味料がぎっしり出番を待っているかのように、眠っていました!
ポーハンさんの実家のおじいさんは農家をやっていられるようで、なんと、手作りでごま油を作っていらっしゃるそうんなんです。「残りがもう僅かなんですよ〜」と名残惜しそうに見せてくれました。また、ポーハンさんはお母さんの手料理がお気に入りだそうで、それを聞いたぼくは、「今度はポーハンさんの実家でお母さまに料理教室お願いしたいね」と話してみると、「聞いておきます」と答えてくれました。楽しみです!
次に、炊きあがったご飯が炊飯器ごとテーブルに登場し、「切干大根入りの卵焼き」、「三杯鶏 」をご飯に載せて食べるという絶品料理をいただきました。
香りも、見た目も食欲をそそられました!熱々が最高です。
「三杯鶏」は、ごま油、酒、しょうゆを同量で鶏を煮込むから「三杯」と教えてくれたのですが、ポーハンさんは、あっさりめで体に優しい味が好きなのでごま油は0.6と控え目、生姜を多めにしているそうです。
こちらが、大皿にもられた美味しそうな「切り干し大根の卵焼き」!
柔らかな鶏肉がうまみ溢れる豊かな香りでいっぱいになります。そして大根のスープ (ポーハンさんのお気に入りで夏場は新鮮なトウモロコシのスープをよく作るとの事。) を飲むと、口福な昼飯が完成しました!
さっぱりした台湾ビールや菊茶をいただきながら、それからも話は尽きることなく政治や経済、歴史から旅へとどっぷりと4人の男子会が続き、初対面という事もすっかり忘れた素晴らしいKitchHikeとなりました。
ポーハンさんありがとう! みなさん、阿佐ヶ谷にいながらにして台湾旅行ができますよ!
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(「KitchHike マガジン」より転載)